完結【人狼　〜命の灯火〜】

なんか、人陰が……

な、なんで私の部屋に人がｯ！？

鍵は閉めたはず…！！

ぐい

腕を引かれた途端、 意識も体も 自分の部屋に置いてある猫の像に 吸い込まれてた

ボク、家で寝て…… あ、そっかここ

嫌でも「はい」と 答えてしまいそうなほどの 圧がのしかかってくる

パチンッ

指が鳴るのと同時に視界が暗転した

最後に、悲しそうに眉を下げる "赤髪の子供"が見えた気がした

カツ…カツ…ｶﾞﾝｯ‼︎‼︎

あ゛〜、今日は厄日だ 面倒な奴らに絡まれるし、 足いてぇし

てか、なんだよ 「あの時、言い負かされたのが 嫌で、屈辱だった」って

ふと、人の気配

妙に目立つ赤髪を ふわりと揺らしながら近づいてくる

やってやる…！！

上に飛び上がり、 蹴りを喰らわそうとする

いつのまにか後ろに回られていた

首に当たった感覚、 脳に何かの映像が流れ込む

頭が割れるように痛い その痛みのまま視界は暗転した

やべやべ……

あれ？扉が開いて…ｯ！？

どうする？ ……ついて行くか、行かないか 行ってもやばいと思うけど 行かないともっとやばい気がする

地球儀に触れる 体が中に吸われていく感覚がする

吸い込まれる直前 視界の端で"赤髪の男"が笑っていた

にこり、と笑いかけられた …すこし怖いな 行ってはダメな気がする

あ、い…いか、なきゃ……

ｶﾞｼｯ

腕を掴まれた途端意識はなくなった

私は今ホラー映画を見ている …罰ゲームだ

ｶﾞﾝｶﾞﾝｯ‼︎

も、もう…何

なんで、画面がチカチカしてるの こんな人、映画に出てきてない！！

な、なんで私の名前…

ぐい、と腕が伸びてくる

怖くて動けなかった

そのまま私は テレビの中に引き込まれた

…こわいし

暗闇で目立つ赤髪が横を通った そのとき

ﾄﾞﾝｯ

公園側へと押され、体が倒れた

いつまで経っても地面に体がつかないその感覚だけ感じて

そこで意識は途絶えた

もう寝よう

…？ベランダに人陰？

彼が指したのはベランダ 落とすつもり、？

…逃げられない なら自分から言ったほうがマシだ

ベランダの床に足をつける 途端、体が宙に浮いて意識が暗転した

<ナイスです〜 <ありがとうございます！ <強いっすね <隕九▽縺代◆

通信が切断されました

<隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <隕九▽縺代◆ <こちらの世界へようこそ

ゲーム画面がチカチカと切り替わって 白い画面に黒い服を着た男が映った

不敵に笑った男はこちらに銃を向け…打った

画面から弾が出てくる おかしいはずなのに、 なぜか納得してしまった

まるでショートしたかのように 視界も意識も暗く染まった

なんで俺の部屋に…？？ てか、ついて行くわけないだろ

だめだ、こいつは絶対…！？

いつの間にか目の前にいる

そのまま、額に触れられた

瞬間 がくり、と体の力が抜けて 意識も途絶えた

ダメな気がする…… 自分？も言ってたし…

体が…勝手に動く まるで操られているみたいに

ﾎﾟﾀ

飲み物がこぼれた…？ でも僕の上には無いはず… じゃあ何…？

ブン、と目の前に勢いよくマイクを 突き出される

そのマイクは渦を巻き 僕の体も赤髪の男も空間も飲み込んだ