夕日が輝いている公園。
秋の終わりを告げるように、風がふわりと流れていった。
ベンチに並んで座るあっきぃとぷりっつ。
二人の間に流れる沈黙は、普段の気楽な空気とはまるで違うものだった。
ぷりっつ
なぁ……俺、もう行かなきゃいけないんよ
ぷりっつがぽつりと呟く。
あっきぃ
うん。知ってる
あっきぃは無理に笑顔を作ろうとしたが、唇が震えていた。
しばらく、風の音だけが二人の会話を奪った。
ぷりっつ
なぁ、約束しよ。
ぷりっつが空を見上げながら言う。
ぷりっつ
お互い、生きてる限りは、忘れへんって
あっきぃ
……そんなの、約束しなくても忘れるわけないよ
あっきぃは思わず声を震わせて答えた。
それでもぷりっつは、少し寂しそうに笑って手を差し出す。
ぷりっつ
最後ぐらい、ちゃんと約束しよや
あっきぃはその手を強く握った。
その温もりを、手のひらに焼き付けるように。
次の瞬間、ぷりっつは立ち上がり、ゆっくりと背を向けた。
ぷりっつ
…バイバイ。
振り返らずに歩き出す背中。
あっきぃはその場から動けず、 ただ握った手の温もりを確かめるように、両手を胸に押し当てていた。
――それが、ふたりの最後の会話だった。







