リコ
これは私が深夜まで
本を読んでいた時の話です
本を読んでいた時の話です
リコ
リビングには私と
愛犬のチーしかいませんでした
愛犬のチーしかいませんでした
寝ていたチーが飛び起きました
チー
ワン!
リコ
?
チーどうした?
チーどうした?
チー
ワン!ワン!
リコ
チー!静かに!
チー
ウーー
チーは窓の外を睨んで うなりはじめました
リコ
どうしたの?
誰かいる?
誰かいる?
チー
ウーーー
チーは私のことは無視して 窓の方を見てうなり続けます
チー
ウーーーーーーー
リコ
チー・・・
そのうちチーは ゆっくりと顔の向きを変えていきました
ゆっくり ゆっくり
リコ
チーは顔を窓から右に動かしながら
うなるのです
うなるのです
リコ
まるで誰かが家の周りを
歩いているような速度で・・
歩いているような速度で・・
チー
わん!
チーは家を半周程見回して 一声大きく鳴きました
リコ
そして何事もなかったかのように
また寝たのです・・
また寝たのです・・
リコ
うちの庭には石が敷いてあり
人が歩くと必ず音がします
人が歩くと必ず音がします
リコ
音楽もつけてなくて
静かだったあの夜
静かだったあの夜
リコ
私には誰の足音もきこえませんでした
リコ
チーがあんな行動をしたのは
リコ
その一回きりでした
リコ
チーには何がわかったのでしょう
リコ
あの時外には何がいたのでしょうか、、