テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
111
𝐆𝐞𝐚𝐭𝐬 IX
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
ナナセさんがベッドをぽんぽん叩く。 星奈ちゃんが近づくと、そのまま腕を引っ張られて隣に座らされた。
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
するとナナセさんが急に星奈ちゃんの ほっぺをむにっと引っ張る。
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
星奈ちゃんの“月下残響”は、人が多い場所や騒がしい場所だと周囲の音が 何倍にも響いてしまう。 だから、賑やかな場所にいるだけで かなり消耗することもある。
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさんとメグリさん
ナナセさんとメグリさん
二人に同時に言われて、
浅薙星奈(あさなぎせな)
と星奈ちゃんが頬を膨らませる。 その様子が可愛くて、また部屋に 笑い声が広がった。
その頃、別の部屋では——。 男子部屋①。 部屋に入った瞬間、コウくんがベッドへダイブした。
浅薙晃誠
ハルトさん
浅薙晃誠
ハルトさん
男子②。 ナギさんとユウマくん
ナギさん
ユウマくん
ナギさん
ユウマくん
即答だった。 けれど少しだけ返事が早すぎて、 ナギさんが吹き出す。
ナギさん
ユウマくん
ナギさん
ユウマくん
一方その頃——。 女子部屋②マキちゃんとミレイさんと ハカちゃんの部屋では。
黒神ミレイ
マキちゃん
ハカちゃん
マキちゃん
黒神ミレイ
その後も恋バナっぽい話になったり、お菓子交換が始まったりして、 女子部屋もかなり賑やかだった。 そして時々——
ミレイさん、マキちゃん、ハカちゃん
なんて話題が出るたび、 みんな自然と笑顔になるのだった。
ホテルの夕食会場は、旅館より少し洋風で明るい雰囲気だった。 大きな窓の外には夜景が見えて、テーブルには料理がずらっと並んでいる。 ナナセさん、メグリさん、星奈ちゃん、ナギさん、ハルトさんのテーブル。
ナナセさん
三途川メグリ
星奈ちゃんは運ばれてきた スープを見ながら、
浅薙星奈(あさなぎせな)
と小さく呟く。 ハルトさんはそんな星奈ちゃん の様子を見て、
ハルトさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
ハルトさん
一方、ユウマくん、ハカちゃん、 コウくん、ミレイさん、マキちゃんの テーブル。
浅薙晃誠
黒神ミレイ
浅薙晃誠
その横でユウマくんは飲み物を取りながら、また自然と隣の テーブルへ目を向ける。 星奈ちゃんがナナセさん達と笑っている のが見えて、少しだけ安心した顔になる。 ……しかし。
ハカちゃん
ユウマくん
ハカちゃん
ユウマくん
その答えを聞いて、 ハカちゃんはむすっと頬を膨らませる。
ハカちゃん
ユウマくん
ハカちゃん
浅薙晃誠
ハカちゃん
女子部屋の明かりが少し落ちて、みんながお風呂上がりのままゆるく くつろいでいた時間。 ベッドの上でうつ伏せになっていた マキちゃんが、急ににやっと笑った。
マキちゃん
ハカちゃん
マキちゃん
ハカちゃん
ハカちゃん
マキちゃん
ミレイさんまで面白そうに乗っかる。
黒神ミレイ
黒神ミレイ
ハカちゃん
黒神ミレイ
ハカちゃん
マキちゃん
ハカちゃん
ぽつっと漏れた本音に、 一瞬部屋が静かになる。 そのあと二人が同時に、
「「かわいい〜!」」
と騒ぎ出し、ハカちゃんは、
ハカちゃん
とクッションに顔を埋めるのだった。
ホテルの女子部屋。 お風呂上がりで、窓の外には 夜の街の灯り。 ナナセさんとメグリさん、 そして星奈ちゃんの三人だけの 静かな時間。 星奈ちゃんはベッドの上でクッションを抱えながら、ぼーっとしていた。
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
するとメグリさんが 星奈ちゃんの隣に座る。
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
三途川メグリ
ナナセさんとメグリさん、そして星奈ちゃんの部屋では、 照明が少し暗くなっていた。 星奈ちゃんは布団に入って、 うとうとし始めている。 ナナセさんはそんな星奈ちゃんの 頭を優しく撫でながら、
ナナセさん
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
と小さな声で返して、そのまま 安心したように目を閉じる。 部屋には静かな空気が流れて、 旅行の夜がゆっくり更けていった。
朝のホテル。 まだ静かな空気の中、女子部屋では先に目を覚ましたナナセさんが 大きく伸びをした。
ナナセさん
三途川メグリ
ナナセさん
二人が小さな声で話していると、奥のベッドでは星奈ちゃんが まだ静かに眠っていた。 寝返りをうって、布団をぎゅっと 抱きしめている星奈ちゃん。 それを見たナナセさんが小声で笑う。
ナナセさん
三途川メグリ
メグリさんも微笑む。 すると星奈ちゃんがうっすら目を開けて、
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさんとメグリさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
朝のホテルの食堂。 窓から差し込む光がやわらかくて、まだ少し眠そうな空気が流れていた。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
ハルトさん
ハルトさんが味噌汁を飲みながら言うと、ナギさんも頷く。
ナギさん
三途川メグリ
朝ごはんを食べ終わったあと。
ナギさん
浅薙晃誠
ユウマくん
ハカちゃん
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
こうして、 動物園組は、ナギさん、ハルトさん、 ユウマくん、コウくん、ハカちゃん、マキちゃん。 水族館組は、ナナセさん、メグリさん、 ミレイさん、星奈ちゃんになった。
黒神ミレイ
ミレイさんが嬉しそうに 星奈ちゃんの腕を抱く。
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ユウマくん
ナナセさん
そして水族館へ向かう車の中。 ミレイさんが星奈ちゃんに スマホを見せる。
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
メグリさんは後ろからその様子を 見て微笑み、ナナセさんは運転 しながらふっと笑う。
ナナセさん
黒神ミレイ
ナナセさん
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
黒神ミレイ
三途川メグリ
ナナセさん
ナナセさん
黒神ミレイ
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
ナナセさん
黒神ミレイ
ナナセさん
そう言われると、ミレイさんはむむっと 頬を膨らませる。
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
黒神ミレイ
ナナセさん
ナナセさん
黒神ミレイ
大きなガラス張りの建物が見えてくると、車の中が一気にざわついた。
黒神ミレイ
駐車場に車が止まると、星奈ちゃんは窓の外をじーっと見つめる。青い光が反射して、水族館の入り口がキラキラしていた。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
車を降りると、少し潮っぽい 空気が流れてくる。 ミレイさんはすぐに星奈ちゃん の手を取った。
黒神ミレイ
入口付近では、他のお客さんの声や館内アナウンスが響いていた。 その瞬間、星奈ちゃん がぴくっと肩を揺らす。 雑音が一気に耳に入ってきたせいだった。 ナナセさんがすぐ気づいて、そっと星奈ちゃんの頭を撫でる。
ナナセさん
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
四人は人の流れに合わせて、イルカショーの会場へ向かった。 会場に近づくにつれて、子どもたちの声や音楽が少しずつ大きくなる。 星奈ちゃんは無意識にナナセさんの服の袖をきゅっと掴いた。 それに気づいたナナセさんが、歩幅を少しゆっくりにする。
そんなことを話しながら、四人はチケットを通して水族館の中へ入っていった。 館内は青い光に包まれていて、巨大な水槽の魚たちがゆっくり泳いでいた――。
巨大水槽の前まで来た瞬間、四人の足が自然と止まった。 青い水の中を、大きなエイがゆっくり頭上を通っていく。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ミレイさんはガラスにぴたっと張りつく。
黒神ミレイ
ナナセさん
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
四人はクラゲエリアへ向かう。 薄暗い通路を進くと、ふわふわ漂うクラゲたちが幻想的な光に照らされていた。 ピンク、青、紫。 ゆっくり揺れる姿に、 星奈ちゃんはしばらく言葉を失う。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
その時―― 館内アナウンスが少し大きめに響く。
水族館スタッフ
突然の音に、星奈ちゃんの 肩がびくっと震えた。 ナナセさんがすぐそっと耳を塞ぐように 手を添える。
ナナセさん
メグリさんも人の少ない方へ 少し移動しながら、
三途川メグリ
と優しく声をかけた。 星奈ちゃんは少し呼吸を整えてから、 小さく頷く。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
黒神ミレイ
ナナセさん
黒神ミレイ
そのまま小走りで売店へ向かっていった。 数分後――
黒神ミレイ
戻ってきたミレイさんの 手にはジュースが四本。
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)
そして四人は少し後ろ側の席へ座る。 ちょうどその時、プールの向こうから大きなイルカが跳ねた。 バシャアッ!! 会場から歓声が上がる。
黒神ミレイ
トレーナーさんの合図で、イルカが次々ジャンプしていく。 青い水しぶきがライトに反射して、 キラキラ光った。 その光景に、星奈ちゃんはいつの間にか 周囲の音を忘れるくらい集中していた。 ナナセさんがその横顔を見て、 ふっと笑う。
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
三途川メグリ
その直後―― 前列で突然大量の水しぶきが上がる。 「きゃあああ!!」
ナナセさん
呼吸が浅い。 周囲の拍手、マイクの声、水の音、子どもたちの叫び声――全部が一気に押し寄せてきているみたいだった。 メグリさんがすぐ席から立つ。
三途川メグリ
星奈ちゃんは返事をしようとしたけど、 うまく声が出ない。 するとミレイさんが急に前に立って、 周りを見ながら言った。
黒神ミレイ
ナナセさん
メグリさんが自販機で水を買って 戻ってくる。
三途川メグリ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
少し落ち着いてきた頃、星奈ちゃんがおずおずと顔を上げた。
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
三途川メグリ
ナナセさん
浅薙星奈(あさなぎせな)
そのままトイレへ入っていく。 残された三人は 入口近くで待つことにした。 ミレイさんは自販機を見ながら
黒神ミレイ
ナナセさん
黒神ミレイ
三途川メグリ
黒神ミレイ
その頃、トイレの中では――
トイレの個室の中。 星奈ちゃんは口元を押さえたまま、 浅く息をしていた。 さっきまでより静かなはずなのに、 耳の奥ではまだ歓声や水の音が残響みたいに響いている。
浅薙星奈(あさなぎせな)
もう一度咳をすると、口元についた赤がはっきり見えた。 吐血だった。 驚きで息が止まりそうになる。
浅薙星奈(あさなぎせな)
個室の中で、星奈ちゃんは 慌てて口元を拭った。 赤い跡が残らないように、震える手で何度もティッシュを重ねる。
浅薙星奈(あさなぎせな)
星奈ちゃんはそう答えながら、 洗面台で口をすすぐ。 水が赤く滲むのを見て、 胸がぎゅっと苦しくなる。 でも今ここで知られたら、
みんな絶対に心配する。 せっかくの水族館なのに。 個室に戻って深呼吸を繰り返す。 外ではミレイさんが、
黒神ミレイ
三途川メグリ
しばらくして、 星奈ちゃんがゆっくり出てくる。 少し顔色は白いままだったけれど、 できるだけ普通に見えるように笑おうとしていた。
浅薙星奈(あさなぎせな)
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)
ナナセさん
黒神ミレイ
浅薙星奈(あさなぎせな)