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やすらぎの道

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やすらぎの道

1 - やすらぎの道

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2018年09月24日

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良介はまだ12歳ですがこの2年ほど 病気で入院していました。 しかしつい先日元気になって 退院することができました。 自分の足で歩けるようになったことが 本当に嬉しくて 毎日散歩をしていました

そんなある日のこと。 その道は並木道になっていて、 小学生が5人並べはいっぱいぐらい。 きれいに舗装された石畳のわきには 小川も流れ、綺麗な花も咲いています。 とてものどかな道でした。 その名前はやすらぎの道

良介はその名前を見てハッとしました。 実は入院している時にこの道にまつわる 話を聞いたからです

それはちょうど5年前 小学一年生の男の子が歩いていた時 放し飼いにされていたくろいおおきな犬に襲われて 亡くなったという話 花を備えに来たお母さんは じゃまにならないように端により じっと石のようにしゃがんでいることもありました。 日に日にやつれていく姿を見て 近所の人は心配しました そんな心配をよそにお母さんはひっそりと自殺 してしまったのです

お母さんが自殺してから半年ほど たった頃、子供たちに噂が広まったといいます やすらぎの道を一人で歩いていると おばさんが話しかけてくる お願いがあると言われると…

お願いを聞くとどうなるのかは みんなが逃げてしまうので 分かりませんでした

良介は人通りのあることで 冗談だと思い、進んでいきました するといつの間にか人ひとりいなくなり 前方にしゃがんでいる女の人が見えました

良介

良介

(まさか…)

そのときです

女性

こんにちは

良介

っ…

女性

こんにちは

良介

こ、こんにちは……

女性

お願いがあるんです

良介

え……

女性

お願いがあるんです

良介

なんですか?

女性

あなたの靴と

女性

あの子の靴

女性

とりかえてもらえませんか

良介

え?くつ…?

ふっと赤いものが目の前に 浮かびました

赤い運動靴でした

いえ、白い運動靴が血でそまっている……

女性

あの子の靴と

女性

あなたの靴

女性

取り替えて貰えませんか

良介

(逃げ出したい!)

良介

…くつは

良介

えーと…

良介

サイズが合わないから

良介

取り替えるのは、ムリです

女性

では、これを……

女性

取り替えて……ください

赤いものが木影に浮かびました

女性

あなたの体と

女性

あの子の体

女性

取り替えてください

女性

取り替えてください。

女性

あの子の体とあなたの体

女性

取り替えてください

良介

で、できません

良介

僕の体は、僕の体です

良介

僕の体が僕の体じゃなくなったら

良介

お父さんとお母さんがとても悲しみます

良介

できません

良介

体を取り替えるなんてできません

良介

できません……

逃げ出そうとしたそのとき

女性

(ギュッ!)

良介は冷たい手に腕を 掴まれました おもわずふりかえると 髪で顔が隠れた女の人の頭がありました

良介

うわっ!

良介は倒れこんでしまいました

女性

ねぇ

女性

どうして?

女性

ほかの子供たちはお願いがあるんですと
言うだけで逃げていった

女性

どんなお願いか逃げずに聞いてくれたのは
初めてよ

良介

それは……

女性

わたしみたいなものが怖くないの?

良介

こわいです

良介

怖がりです

良介

だけど…

女性

だけど?

良介

二年も入院してやっと歩けるようになった

良介

歩いて出会ったものを大切にしようって

良介

僕、思ってるんです

女性

そう……

女性

たとえ、幽霊だとしても?

良介

はい……

女性

聞いてくれてありがとう

女の人がそういって微笑んだ気がした時 風が吹き向けていきました

女性

さようなら、元気で

かすかな声を良介は聞きました

それ以来幽霊が出ることはなくなりました

良介は今日も元気で歩いています

終わりです! 前回ハートくれた方 ありがとうございます! 今回は10秒間に何回押せるか 挑戦してみて下さい! それではスタート! ↓

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