桜
(はぁ、なんだかんだいつもどおり、かいとの事待ってるけど、昨日奈々ちゃんと帰るのを見てから気まづいなぁ。。。)

桜
(二人の関係が進展してそうで、それを聞くのも怖い。知りたくないな)

かいと
おはよう、そんなに険しい顔してどうしたんだ?

桜
え!?かいと、おはよう!!いつのまに!!

かいと
全然気付かないから、立ちながら寝てるのかと思った笑

桜
それはない!!!

桜
(あぁ、やっぱりかいとの笑顔が好きだなぁ。。。)

桜
(もし、この気持ちを伝えたら、もうかいととこうやって笑いあったりできなくなっちゃうのかな。)

桜
(振られる前提なのもあれだけどさ、、、奈々ちゃんには正直かないっこない。)

かいと
ほら行くぞ〜

桜
…うん!!!

奈々
あ!おはようー!

かいと
おはよ

桜
お、、おはよう!

奈々
うちの家、実はすぐそこなんだ!昨日一緒に帰る時に知って、ちょっと運命感じちゃった!笑

奈々
早めに引っ越してたら、桜ちゃんとかいとくん、二人と幼馴染だったかもね、、なーんて!

桜
そ、、そうだね!!!

かいと
じゃ、3人で行くか

奈々
うん!!

行き帰り、二人の時間。それは私の中では特別なことで。
けい先輩
お、おはよう

桜
け、けい先輩?

奈々
け、けい先輩!?

けい先輩
お、ちょうどよかった、委員会の資料見て欲しいんだ、ちょっと桜ちゃん借りていい?

奈々
ど、、どうぞ、、!

かいと
。。。

桜
(なんか委員会の資料なんかあったっけ、、?)

けい先輩
桜ちゃん

桜
は、、、はい!

けい先輩
泣きそうな顔してた気がしたけど、大丈夫?

桜
(え、なんでそれを、、、!?)

桜
泣きそう、、に見えましたか?

けい先輩
うん、好きな子の気持ちくらい、見たらわかるよ。

桜
けい先輩が私の事好きだなんて、あり得ないです。。

桜
だって、アイドルみたいに格好良くて、選び放題じゃないですか、、、わざわざ私みたいなのと付き合わなくてもいいと思います、、、、

けい先輩
私みたいなの、とか言わないで?俺は桜ちゃんが好きな訳だし、選び放題でも桜ちゃんじゃ無いと意味無いよ。

桜
。。。

けい先輩の、私自身を認めてくれるような言葉に、思わず涙腺が緩みそうになってしまう
桜
私、いつも今まで、かいとの隣にいるのが当たり前になっていました

桜
他の女の子の存在なんてあんまり考えたことが無くて、

桜
焦りとかも無くて。。。

桜
いざ、言葉にするのは怖いけど、失うのも怖いんです。

桜
かいとの他の人への気持ちに気付くのも怖いし、気付かないのも怖い。

桜
幼馴染って残酷だなあって

桜
今更ながらに思うんです。

けい先輩
そうだね。

けい先輩
幼馴染って、お互い知ってるからこそ、逆に言えないこともあるだろうし、

けい先輩
好きだと尚更、気持ち伝えるのも聞くのも怖いよね。

けい先輩
俺も昔、そうだったからさ、

けい先輩
気持ちわかるよ

桜
え、けい先輩が???

先輩がそう言っている時の表情はどこか懐かしそうで、切なそうな、でも吹っ切れたような顔をしていた。