サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
イタ王
ここは亡国の入り口的なもの
人間の黄泉の世界にもある、三途の川だ
イタ王
ここにいるみんなは既に死んでいて、みんな現世には戻れない
ナチは日帝をこちら側にしようとしてるみたいだけど、僕や日帝の家族、まさかのソビエトくんが止めている
ナチは享年12年
亡国の中でも幼い方だ
だから、精神的な面がかなり未熟である
イタ王
あの子は賢いけれど、やっぱり子供
70年ほど年上の僕は心配しかない
イタ王
僕は時々、現世に近い場所に行く
それは夕方の神社であったり、曰く付きの廃屋であったり、さっきの三途の川であったり、色々だ
イタ王
亡国のみんなは、結構ひどい死に方をしていたりする
他殺でも自殺でも、死んだことによるメンタルダメージは計り知れないものだ
こうして色々なところを歩き回っているのは、多分僕くらい
ちなみに、ここは現世のとあるビルに存在する、本来は存在しない空間
いわゆる異世界だ
この前のきさらぎ駅とかもその部類だね
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
壁の影から出てきたのは、元同盟だった子猫ちゃんでした
日帝
イタ王
イタ王
日帝
日帝
イタ王
あの時とは、ナチが日帝を殺そうとしてきさらぎ駅に呼んだ時のことだろう
なんとか帰せたけど、あの後ナチに散々殴られて大変だったっけ…
イタ王
イタ王
日帝
日帝
イタ王
イタ王
日帝
日帝は状況の深刻さがわかっているのかいないのか、呑気に暗い空間を見回している
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
襲われないように日帝と手を繋いで、僕は建物を出た
日帝
外に出ると、いつもの薄暗い空が見えた
日帝
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
日帝
日帝は俯いて何かを考え、言った
日帝
イタ王
亡国のみんなは姿こそ生前のままだけど、体温はないし、全体的に暗いし、なんか目が死んでる
そんなみんなに比べ、日帝の手は暖かいし、生前に見た日帝と一切変わりがない
イタ王
日帝
日帝は複雑そうな顔をしている
戦争の終わりまで仲良しだった国に命を狙われてるのは、世界を敵に回したこの子でも嫌なんだろう
イタ王
イタ王
日帝
そうして僕たちは、現世への入り口を探し回った
イタ王
日帝
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
日帝
日帝
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
日帝
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
日帝
イタ王
それから更に1時間ほど、現世で言う怪奇スポット巡りをしたけど、成果は得られなかった
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
会ったら会ったでまずいことだから、会わなくていいんだけどね
日帝
日帝
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
夕方の神社には近づいてはいけない
みんなはこの話、知ってる?
日帝の手を引っ張りながら、僕たちは赤く照らされる神社までやってきた
日帝
イタ王
イタ王
不自然なほどに赤い景色を目の前に、僕は理解した
やっぱり、日帝をこっちに連れてきたのはナチスだ
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
早くしないとナチが来る
僕は日帝に帽子を押し付け、無理矢理隠した
コツ…コツ…コツ…
階段の下から足音が聞こえ、僕はバレないように表情を作ってから振り向く
イタ王
イタ王
ナチ
できるだけ中に入れないように、僕はナチに近寄る
ナチ
ナチ
イタ王
イタ王
イタ王
ナチ
ナチ
イタ王
イタ王
こいつ本当にヤバい 到底年下に向ける思いではないけれど、そう思わずにはいられなかった
ナチ
ナチ
淡々と話をするナチ
笑顔が逆に不気味だ
イタ王
イタ王
日帝のことがバレれば、ナチはきっと殺してしまう
さっきよりも赤くなっている空は無視して、僕はナチと話をする
ナチ
ナチ
ナチ
イタ王
ナチ
ナチ
ナチは急に怒りを露わにして、夕陽よりも赤い目で僕を睨みつける
僕のこと、そんなに嫌いなんだね
ナチ
ナチ
イタ王
ナチが苛立っているのがわかる
このまま時間まで隠し通せるかどうか…
イタ王
イタ王
ナチ
ナチ
ナチ
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
ナチ
ナチ
ナチ
イタ王
ナチ
ナチ
イタ王
イタ王
イタ王
ナチ
空はナチの怒りを表すように赤くなり、古びてボロボロ鳥居も赤くなる
ナチ
イタ王
日帝
ナチ
ガサ!と音を立て、潜んでいた日帝が飛び出してくる
僕はすかさずナチの取り押さえ、日帝を見送る
ナチ
ナチ
イタ王
イタ王
僕はナチに敵わない
無理に暴れられ、つい手を離してしまった
ナチ
日帝
日帝
日帝は階段から飛び降りるように鳥居をくぐり、その場から消えた
ナチ
イタ王
ナチはそれに続こうと階段から飛び降りかけたが、僕が服の裾を引っ張り、ギリギリ引き戻せた
ナチ
ギロッと小動物を見殺せるほどの目つきで僕を睨むナチ
僕は日帝がちゃんと帰れて安心したのと同時に、
ナチ
ナチの計画を邪魔した罰を受けることとなった
ナチ
イタ王をぶちのめした後、私は研究用に作った地下室に閉じ籠った
ナチ
ナチ
私はただ寂しいだけだ
もう何十年と待った
しかし、日帝は依然と死ぬ様子はなく、私の苛立ちと寂しさが募るだけ
ナチ
ナチ
ナチ
ナチ
ナチ
まだ計画はある
また一緒に、今度はこの世界で一番になる
そのためにも、日帝には死んでもらわなくては
イタ王
イタ王
コメント
3件
日帝のなか(?)にいたのはやはりソ連だったか、、 とても嬉しい✨
夕方の神社 昼間は神が神社を見守り、魔物は近寄れない。しかし夕方は神が社に帰り、その隙に神社の神気を取り込み、魔力を上げようと寄ってくる魔物が現れる。 もしも夕方の魔物を見てしまえば、その者には容赦なく不幸が襲いかかるだろう
皆様、お気をつけくださいね