僕は忘れ者

ずっとずっと

1人だった

クラスでも

どうせみんな

僕の存在のこと忘れてる

やってしまった

僕の高校はとても校舎が広い

高校に入ったばかりの1年には

しかも

その教室をのぞくと

2年くらいの女子がいた

人と話すのは苦手だけどしょうがないな………

その女子は

窓にもたれかかり、

外の景色を眺めていた

入…部？

どこから見ても部活には見えないが………

彼女は可笑しく笑って見せた

は？

そんな部活聞いたことない………

彼女の圧に根負けしてしまった

ま、まじか

やってしまったかもしれない

テンションの上げ下げが激しい人だな………

元々入るつもりなんて無かったんだけど………

友達………

否定も肯定もせずに先輩はそう言った

キーンコーンカーンコーン

部活動終了のチャイムがなった

次の日

先輩は本当に話を聞かないな

先輩が黒板に何かを書き始める

そこには

忘れ者

と書かれてた

先輩のネーミングセンスって………

本当かよ

　次の日

夕日が………なんて言うか……

輝いて見えた───。

確かに夕日は綺麗

だけどそれ以上に

夕日に照らされる先輩の方が綺麗に見えた

一週間後

多分それは

先輩がいるから───

僕は聞く

今までの笑顔の中で1番無邪気な笑顔で

先輩はそう言ってみせた

その笑顔が夕日に照らされていた

「もっと頑張れ！」って

背中を押してくれてるようだった───。