スノ短編集

ダンス練習の合間、カメラを手にメンバーを撮っていた

あるメンバーをファインダー越しに見た時、違和感を感じる

いつも一緒にいる3人

床に座って楽しそうに笑っている姿を撮っていたが、何かがおかしい

カメラを向けたまま名前を呼ぶと、ファインダー越しに上目遣いの目を視線が合う

どことなく元気がないような、無理しているような……そんな風に見えたのだ

カメラで見ると違和感に気付く

その事にこの時気付いた

数日後

YouTubeの撮影のために街を歩きながらメンバーの写真を撮っていた

ほらやっぱり、カメラ越しだと分かるんだ

今日のしょっぴーはいつも通り

体調も良さそうだ

またや、無理しとる

今日は天気も悪いし、頭痛だろうか？

レコーディングが終わったしょっぴーが俺を見て眉を顰めた

そう言ってソファで目を閉じたしょっぴーを1枚撮った

全員でのロケの休憩時間

各々話している姿を写真に納めていく

みんな楽しそうだ

いい天気で、みんないい表情で何枚もいい写真が撮れた

突然めめが阿部ちゃんの手を取ってベンチに誘導した

何言っとん？カメラで見てもなんもなかったで？

どうして？

これは魔法のカメラで……なのに分からんかった

阿部ちゃんがめめの膝枕で寝息を立て始めたのを確認して話しかける

そう言って阿部ちゃんの頭を撫でるめめはとても優しい目をしていて、そんな2人に向けてシャッターを切った

その日の夜

めめの家に来た

カメラをテーブルに置く

気付いてなかった………

全然気付かなかった

どちらの日もカメラを持っていた

カメラのフォルダーを開き、その日の写真を見直すが、どれもいつもと同じに見える

めめの言葉にパニックパニック

あ、これしょっぴーのやった

ちゃう！そうやない！

俺が、しょっぴーのこと？？

目の前で俺が混乱してるのが面白かったのか、めめは大爆笑していた

それから数日

久しぶりにメンバー全員揃った

しょっぴーに声をかけられてドキッと心臓が音を立てる

………ドキ？

挙動不審になっていたのかしょっぴーが怪訝な顔をしている

そして感じる違和感

でも、なんか……

そう言ってしょっぴーはラウールのところに行ってしまった

それにちょっとモヤっとする

……ん？

思わず頭を抱えた

と、そこに現れためめ

しゃがみ込んでた俺を蹴りそうになって慌てて止まっていた

めめからの爆弾発言

ライバル！？

その後どれだけ質問しても、めめは教えてくれなかった

ライバル多いなんて聞いてない！

恋の自覚と共に、前途多難だと知って更に頭を抱えたのだった……

おしまい