千早
さて、深淵の淵よりこちらをご覧の読者の方々。
千早
急遽、舞い込んで来た査定ではございましたが、どうやら【いわく】の根源は特定できたようでございます。
千早
金というものは、いついかなる時代においても人を狂わせ、そして翻弄するものなのですね。
千早
結局、それがなければ人は生きていけませんから。
千早
しかしながら、あぶく銭はあぶく銭。
千早
悪銭身につかず――とも申しますし、不当にそれを得ようとする人間には、当然ながら報いというものが生じます。
千早
一体、誰がどんな方法を用いて、金庫からお金を盗ったのでしょう?
千早
もちろん、一里之君はやっていない――と、友人のポジションから助言させていただきます。
千早
ちなみに余談ではありますが、最近チョピに似た黒猫を集落で見かけるようになりました。
千早
似ている――と言えども、元が黒猫ですから、家族である私にしか区別がつきません。
千早
愛着があれば、仮に瓜二つの黒猫でも、区別することができるのです。
千早
さて、では店長さんは――いいえ、一里之君を含む登場人物の皆さんは、果たして手提げ金庫に愛着など抱いていたのでしょうか?
千早
こちら、大ヒントとなってしまいますので、これくらいにしておきましょうか。
斑目
……よく最後まで黙っていられましたね。
一里之
いや、立場が立場だし、あんまり彼女を茶化しても得はないと思って。
千早
そこ――聞こえてますよ。






