〇〇
四ノ宮キコル
〇(部活帰りだったの。体は疲れ切っていてへとへとでね。足取りも遅くって。
〇(部活が終わったのは6時半だったけど、家に着いたのは7時だった。
〇(いつもならどんなに遅くても6時40分に家に着くように帰るんだけど。7時を過ぎたらお母さんに叩かれるからね
〇(でもその日はお母さんのパートがある日でゆっくり帰っていたの。
〇(お母さんがお仕事を休んでいたことも知らずに。
〇(家に着いて、ドアを開けたらガラスコップが飛んできたの。耳元で割れて、破片が散って耳にかすって血が出て。
〇(私、何が起きたのか理解出来なくて。腰が抜けてその場に座り込んだの。
母
母
3年前の〇〇
3年前の〇〇
母
母
3年前の〇〇
母
〇(お母さんはそう言って私の髪を掴んで、廊下に引きずり出した。
〇(目的地はどうやらお風呂場のようで、何をされるか瞬時に理解した私は必死に抵抗した
3年前の〇〇
3年前の〇〇
母
母
〇(お母さんはそう叫んで、お風呂場のドアを勢いよく開けた。
〇(そのまま、お湯が張っていた湯船に私の顔を突っ込んだ
〇(突っ込んでは引き上げてをずーーっと繰り返してて。
〇(何分か過ぎた後、私はようやく解放された。
3年前の〇〇
3年前の〇〇
母
〇(久しぶりの酸素に、私は貪るように呼吸をした。
〇(苦しかった。何度か水を飲み込んでしまっていて。本当に苦しかったの。
3年前の〇〇
母
母
母
〇(私の顔はぐっしょりと濡れていて。それはお湯なのか涙なのか鼻水なのか自分でも分からなかった。
〇(お母さんは去り際、私を2、3回ぶってからくるりと背を向けてお風呂場を出ていった
〇(私はしばらくボーッとしてたんだけど、ハッとなって慌ててお母さんを追いかけたの
〇(なぜだかそうしなきゃならない気がして……
〇(お母さんはリビングのドアに手をかけようとしていた。お母さんの足取りは重かった。
〇(私は声をかけた
3年前の〇〇
ズズゥゥン!バキバキッ!
〇(お母さん___いや、家が潰れたのはその時だった。
続く
コメント
5件
くっそ、1コメ目取れなかった~😭、てか今回も最高すぎな!?!?まじでReyちゃんの夢小説好きすぎ🫶🏼💗
え、お母さん許せんのだが? 虐待反対!! 終わり方プロってる(´。✪ω✪。`)