うつほ
はあ…
ついにこの家も私一人に…
この家はシェアハウスだった
しかし…シェアハウス組が 行くコンビニには 不吉なことがよく 起きている
…最後の一人も…そのことで殺された
うつほ
私だけを置いてくなんて…
うつほ
みんなで庭に水やりするの…楽しかったのに
うつほ
こんな広い食卓でご飯一人は寂しいよ…
涙が毎日流れる…そんな日々を 送っていた
しかし…突然転機はおとずれる
庭の水やりをしていたある日のこと
その日はとても寒かった
うつほ
うわっ!寒いわ…
うつほ
手が凍えるよ
うつほ
って…あれ?誰だろ
庭に一人の女の子が座っていた
ピンク色の薄汚いワンピース
うつほ
あ、誰…?
?
あ…え…す、すいません…
うつほ
お名前は?
?
さみです…
さみ
9歳の3年生です…
うつほ
どうしてここにいるの?
さみ
…私は親二人が事故で死んでしまい、その後親戚中をたらい回しにされ、追い出されました。1ヶ月前に
うつほ
1ヶ月前!?どう生きてきたの!?
さみ
…友達の家の余り物をもらいながら
うつほ
やせ細って…寒かっただろうに
家に入って!
家に入って!
さみ
はい…
うつほ
これ!黄色のTシャツにズボン!さみちゃんにあげる!
さみ
ありがとうございます…
うつほ
敬語じゃなくていいよ
さみ
う…うん
うつほ
親いないんだよね
さみ
うん
うつほ
私がさみちゃんの親になるよ!
さみ
え…?でもそんな申し訳ない
うつほ
いいの!これからはうつほちゃんってよんで!
うつほは明るくなれた気がした
なんとその次の日から 不吉なことが起こらなかったのだ
さみ
あの…学校行きません
うつほ
行きなさい。あなたのためよ。学費は払うわ
さみ
…ありがとう
…さみは途方にくれていた私に幸せをくれた
11年後
うつほ
もう20歳かぁ…はやいね。
さみ
うつほちゃん!9歳の時からありがとう…!私を見つけてくれてありがとう…!ご飯も美味しかったよ!
うつほ
(●´ω`●)嬉しいわ
うつほ
私も38歳になったわぁ…w
あのときさみを助けてなければ 私はずーっと落ちこぼれていたの かもしれない