私は死ねばいいのかな

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GO

この家に来て数ヶ月

もうみんなに打ち解けて、楽しく暮らしている

だから私は

忘れていたんだ

辛い過去を…

ピンポーン

チャイムが鳴った

これはごく普通のことだ

でも…

今回だけは

違ったんだ…

——〜〜—

〜〜——〜〜〜———〜〜

その時はまだ

知らなかった

私の脅威が

待っているだなんて

あぁ、最悪だ…

せっかく忘れたのに

せっかく…

自由になれたと思ったのに……

だから……

こういう人なんだなぁ

あぁ、記憶が蘇る…

殴られて、蹴られて、

パシられて、

私は必要とされていない

だから

逃げたのになぁ

落ち着け、

皆に迷惑をかけちゃいけない…

ﾊﾞﾝｯ

作り笑いだ

いつだったっけ

お兄ちゃんが家から消えた

それから、私は雑用係になったんだ

優しかった

お兄ちゃんがいた時は

全部お兄ちゃんがやってた

お母さんやお父さんのサンドパックも

雑用も

全部やってた

限界が来た

きっとお兄ちゃんも

辛くて家を出たんだろうね

ごめんね

ごめん

何もできなくてごめん

小さい私を庇って

色々やってくれた

生まれたばかりの私のことも

お世話してくれたんだろうなぁ

お兄ちゃんと遊んだ記憶がある

辛かったはずなのに

私の前ではずっと笑顔で

陰ではずっと泣いてた

私が初めてお兄ちゃんの涙を見たのは

お兄ちゃんが消えた日だった

体も心もボロボロで

お兄ちゃんは

何も持たずに家を出た

いや、

正確に言えば

持っていくものがなかった

何もない状態で

外に出たんだ

どうなったんだろう

まだ、生きてるのかな

私みたいにさ、

優しい人に助けてもらえたかな

死んでないよね

生きてるよね

また会いたいよ

私はお兄ちゃんが大好きなの

だから

また

一生に遊ぼうよ

また笑顔を見せてよ

こんな願い

叶うわけないよねぇ

神様は

いつだってお母さんの味方だ

私にとっては

悪い方向にしか進まない

あぁ、こんな世界

なくなればいいのに