数秒間の沈黙
ゆっくりと僕は顔を見上げる
そこにいたのは…
艶めく髪…透き通るような白い肌…
綺麗な女性だった。
僕
え、あ、あの…
思わず僕は言葉を失った
魔王
…何だどうかしたか?
僕
何でも…ないです…
魔王
それで頼みというのは…
魔王
「僕を殺して」か?
僕
そうです…
魔王
何故だ
想像していない答えに動揺した。
部屋に入った瞬間に… 殺されると思っていたからだ。
僕
居場所がなくて…辛くて…怖くて…死にたくて…でも自殺が怖くて…
それで…
それで…
涙で視界がぼやける。
足音が近づいて来る。
死にたくてもいざ死ぬってなると 意外と怖いんだね…
僕はゆっくりと目を閉じた。
足音が目の前で止まった。
その時だった…
魔王は…僕を優しく抱き締めた…
僕
え、あ、な、なんで…
魔王
君を殺すなんて…出来ない…
僕
ど、どうして…ですか…?
僕は耳を疑った。
魔王
…
魔王の様子が明らかにおかしい…
僕
(ど、どうしたのかな…)
魔王
居場所が…ないのか?
僕
はい…もう…家にも…戻れないし…
魔王
な、なら…
魔王
こ、ここに…
魔王
私と一緒に住めば良いだろう…!






