余命宣告されるまで

あれから一週間後

少しずつ冬が近づき 肌寒くなってくる

でも大好きな彼が来るから 暖かく過ごせる

今日はお互い予定が空いていて 遊ぶ約束をした

君が遊びたいって言うから 俺も遊びたいって返したのだが

この後、衝撃的な言葉を 発する君に

俺は喉をつまらせ 言葉を発することが出来なかった

急にバックハグをされて びっくりしてしまう

いつもの君とは違って 震える声で

君は耳元でこう囁く

.....

昔からの長い付き合いで これが嘘じゃないことは すぐに伝わった

でも、嘘だと思いたかった

どうして、嘘だと思いたいのに 頭はその言葉をリピートして 響かせるのだろう、

静かに抱きしめて 静かに泣いている君を見ると

俺も泣きそうになった

でも、心配なんてかけたくない

必死に涙を堪えて君を いつものベンチに連れていく

質問だらけの言葉に 君は目を開いて驚く

...頭が真っ白になってる、

2週間後には入院

何週間後には弱っている君

1ヶ月後には.....

友達や周りの人が死ぬって

こんなに辛いんだ...

苦しくて虚しくて、辛くて悲しくて、寂しくて心が砕けた感じで、

高校がもうすぐ卒業式練習って 事もあって俺達の学校は 3年生以外1ヶ月休み

じゃあ、次学校行く時は ここの公園にも来ないし、 1人で登校になるんだ、

突然胸元の服を握り 顔を歪ませる君

こんなに痛そうにしてる君 初めて見た

...いつもは痛くても笑っている くらいの君が

今日は泣きながら痛みに耐えてる、

俺は急いで病院に電話をかける

頭が真っ白になる中 君は必死に意識を保っている

嫌な音がした

喉の奥から何かが出る音

...戻したのかと思ったけど

君の口から出たのは

血

だった、

ここは、病院...、？

確か、桃ちゃんに救急車呼んでって、言われて、それから、

桃ちゃんが吐血した、？

そのあとは、？

今日から桃ちゃん、入院か、

...俺の、せい、？

俺が心配かけたから、？

回想