20話「もう既に」
なんでりうらは俺の目を見てくれないの?
なんでずっと黙ってるの?
なんで…
なんで…俺が近づいても… ぎゅって抱きしめてくれないの?
なんで……?
ないこ
俺がりうらの名前を呼ぶと それを遮るように話し始めるりうら
りうら
ないこ
にこりとも笑ってくれない
りうらのことが怖いけど俺が今までりうらに感じていた恐怖ではなかった
りうら
ないこ
ないくんは何も答えてくれない
りうらの事をじっと見詰めては目を逸らすそれの繰り返し
その上怯えている
本当に振り出しに戻ってしまった感じだ
そんなないくんの手を引き俺は無理やり部屋へと連れて行く事にした
なんだかないくんがどっかに逃げてしまう気がして早く部屋の中に閉じ込めてしまいたかったから
手を引っ張るのないくんは少し声を漏らすが手を振りほどいたり「離して」と言う事もなく大人しく着いてきてくれた
お願いだからもう少しだけりうらの元で 大人しくしていて欲しい
お願いだから変な気だけは起こさないで欲しい
手を引っ張れそのまま部屋へと 戻されてしまった
りうらは 「それじゃあまた後でね」と言い残し 俺を部屋で一人ぼっちにさせる
ないこ
なんだかりうらが俺を見てくれない感じがしてそれが凄く怖くて寂しくて辛い
なんで俺こんな事 思うようになっちゃったんだろ
俺、りうらといればいるほどおかしくなっちゃってるのかも
りうらと一緒に居ないと寂しいし りうらが俺の事を見てくれなくなったらって考えるだけで泣き叫びたくなるほど怖い
りうらが悪い人だって知ってるし 俺は元の世界に帰らないといけないことも分かってる
それでも
俺は…りうらのこと……
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡×1000
コメント
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♡ちょうど1000にしときました☆