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主
主
主
主
主
主
主
主
冬弥
俺は青柳冬弥
何処にでも居る唯の高校生
俺は今、家族に不満を抱いている
冬弥
冬弥
俺は制服に着替えカバンを持ち恐る恐るリビングへ向かった
春道(冬弥パパ)
不穏な空気が漂うリビング。険しい顔で新聞を読んでいたのは大嫌いな実父だった
冬弥
冬弥ママ
冬弥ママ
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥ママ
冬弥
なるべく父さんの方は見ないように玄関まで早足で行く
冬弥
春道(冬弥パパ)
冬弥
最悪だ…あともう少し外に出られていたのに…
春道(冬弥パパ)
冬弥
鼓動が激しくなり一気に冷や汗が出る
春道(冬弥パパ)
春道(冬弥パパ)
冬弥
俺は下唇を噛み締めながら俯いていた
冬弥
冬弥
春道(冬弥パパ)
実父が必死に呼び掛けているが見向きもせずに俺は走った
冬弥
冬弥
声にならない溜息を吐き出し重たい体を引き摺りながら学校へと向かった
モブ
冬弥
俺は陰キャでも陽キャでもない
友達は…一応居るが沢山ではない
全てが普通で平凡でなんも面白みもない。なにか才能や個性がある訳でもない。小さい頃から…そうだったんだ
先生
冬弥
俺はずっと窓の景色に映る小さな桜の木を眺めていた
キーンコーンカーンコーン
先生
授業終わり
先生
モブ
モブ太郎
冬弥
今すぐにでもこの場から立ち去りたい。でも…家には帰りたくない
冬弥
どんどん家に近付いていくと共に頭痛が酷くなる
体が家に帰るのを否定している。だがそれを無視するかのように俺の足は歩道を淡々と進んでいく
冬弥
すると突然公園の叢の一部がガサッと大きく揺らいだ
まるで何かを落としたような音と共に…
冬弥
冬弥
少しでも遅く帰りたかった俺は興味本位で物音がした叢へ足を進めた
※これ叢の中ってことで
冬弥
???
冬弥
ここの公園には随分と生い茂った叢の中に一部だけ葉が1枚もない謎の空間がある
冬弥
「もしや…」と思い枝を掻き分け覗いてみると…
冬弥
彰人(狐)
そう覗いた先には唸り声を上げながら蠢いている狐が居た
苦しそうな上に傷だらけで頭から泥を被っている
冬弥
色んな疑問や感情が頭の中で泳ぎ回っている中俺は咄嗟に出血を止めるのが最優先だと判断した
冬弥
俺は所持していたハンカチを狐の脚に縛り付け布越しにそっと優しく傷を撫でた
彰人(狐)
狐は怯えようとも逃げようともしない。ただただ霞んだ目でぼんやりと俺のことを見つめていた
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
夢中になっていた俺は時刻の存在を完全に忘れていた
冬弥
冬弥
彰人(狐)
狐はうんともすんとも言わずに虚しいような寂しいような目で俺のことを見届けた
薄暗い叢の中、電のようにピカッと光ったあのファイアオパールは今でも鮮明に覚えている
冬弥
春道(冬弥パパ)
冬弥
春道(冬弥パパ)
冬弥
春道(冬弥パパ)
冬弥
春道(冬弥パパ)
春道(冬弥パパ)
春道(冬弥パパ)
父さんが口に出した言葉一つ一つが鳩尾ら辺に刺さる
悲しくて悔しくて…でも何も言い返せなくて…
冬弥
冬弥
春道(冬弥パパ)
冬弥
冬弥
布団に入り数十分が経った
今日は何故だか変に寝付けない。ただただ何も無い天井を眺めている
ふとあの狐が頭を過ぎった
冬弥
冬弥
余計に寝付けなくなってしまった俺は結局日付が変わるまで狐のことを考えていた
主
主
主
主