頬杖を着きながら黒板に目をやる。
右手では無意識にペンを回していた。
俗に言うペン回し。
気が付くと周りの男子がこっちを 見ながら
「すげぇ...」
とか言ってる。
まだまだ子どもだな。
...まぁ僕も言えないけど。
ねんむ、
早く帰りたい...、
っ、あれ、
目を開けると周りには誰も居ない。
外からは夕日が出ている。
え、...
え、今何時、!?
慌ててスマホで時間を確認する。
17 : 00
アプリの通知の上に表示されている。
もう5時、?
誰も起こしてくれなかったの...?
自業自得なのは分かっているが、
少しの怒りが込み上げてくる。
う~わ最悪...
っざけんな...
頭を掻きむしりながら呟く。
これと言った用事は特に無いが、
不思議なくらいに腹が立つ。
こんなに器小さい人だっけ僕...
治さんとな...、
((がらっ
ふぇ、!?
あれ、
青居たの?
らっきーw
...うるさい、
なーに、
冷たいじゃん
そう言って僕の前の席に座る桃。
椅子に座って僕の方に向く。
((ぐい、
んぇ、
ぐいぐいと無言で顔を近付けてくる。
下手すればキスをしそうなくらいの 距離だ。
ちょ、
なに、
近いって...、
わざと近付てんの。
なぁんで、...
体を遠ざける僕を追うように近付く。
...こう見ると顔整ってるなぁ、
((がたっ、
、?
ちょっと来て
ちょ、!?
急に立ったかと思えば僕の腕を 引っ張る桃。
桃は僕を掴んだまま教室を出た。
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