バンッ!!!!!
背中に衝撃が走る
息が詰まるほど強く 何かに打ちつけた感じ
通行人
きゃー!!!!
通行人
女の子が!!!!
気づいたら私は宙に浮いていて
ころ💙
衣兎ちゃん!?!?
知らないうちに
意識を失っていた
通行人
きゃー!!!!
通行人
女の子が!!!!
何が起きてるのかわからなかった
衣兎ちゃんは僕を突き飛ばして
その彼女が今
宙に浮いているんだ
ころ💙
衣兎ちゃん!?!?
ドサッ
落ちてきた彼女はもう
意識を失っている
道路には赤い血が
静かに流れている
ころ💙
衣兎ちゃん、衣兎ちゃん、ねぇ…
ころ💙
返事してよ…!
『衣兎ちゃん……!!!!!!!』
衣兎
ここは…?
衣兎
あれ…
衣兎
私、浮いてる?
衣兎
体が…透けてる…
衣兎
もしかして私…死んじゃった…?
衣兎
そうだ…あの時…私は車に…
『衣兎』
衣兎
え…?
衣兎
誰…?
『衣兎、よく聞きなさい』
衣兎
この声…
衣兎
お母さん…?
私の死んだお母さんの声だ
『貴方を呼んでいる声がするはずよ』
衣兎
声?
衣兎
声なんて…しないよ…
『いいえ』
『絶対にするわ』
衣兎
………………?
『貴方は車に轢かれて 意識不明の重体なの』
衣兎
意識不明…
『耳を済ませて』
『必ず声がするから』
衣兎
声…
『ん…ちゃ…衣兎ち…ん…』
微かに私を呼ぶ声がする
間違えるわけない。この声は
衣兎
ころちゃん…
『その声のする方へ向かいなさい』
衣兎
お母さん、ありがとう…!
もうお母さんからの返事はなかった
病院
衣兎ちゃんはすぐに救急車に 運ばれ、応急処置を受けた
でも本人はまだ意識不明の重体
目を覚まさない
ころ💙
僕のせいだ…
ころ💙
僕がしっかり…見てれば…!
悔しかった
僕が守りたかった
なのに、守ってもらってんじゃん…
ころ💙
神様、お願いします
ころ💙
大切なリスナーさんを…
ころ💙
僕の大好きな子を…
ころ💙
助けてあげてください…!
もう気持ちはごまかせない
僕は衣兎ちゃんのことを───
大好きなんだ