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#暗め
コメント
1件
ああ、すごくいい回でしたね…!伊作くんが自分の気持ちに気づきかけてもまだ「後輩だから」って理由づけしようとするもどかしさが、胸にじんわりきました。留三郎の「それ、本当に後輩だからか?」はグサッと来る一言だったなあ。最後の夕焼けのシーンで名前を呼びかけて止まるところ、恋が始まる予感がしてすごく好きです🌷
食満 留三郎
留三郎から言われた言葉は、伊作の頭から離れなかった。 その日の夜。 六年は組の長屋。 布団に入っても中々眠れない。
善法寺 伊作
確かに心配している。 怪我をしていないか。 無茶をしていないか。 落ち込んでいないか。 気づけばいつも目で追っていた。 保健委員会で一緒だから。 面倒を見るのが先輩の役目だから。
善法寺 伊作
そう言って目を閉じる。 しかし、浮かんでくるのは○○ちゃんの顔ばかり。 楽しそうに笑う顔。 困った時の顔。 泣きそうになっていたあの時の顔。 なせだろう。 思い出すだけで胸の奥が少し苦しくなった。
翌日。 五年生と六年生の合同実習が行われることになった。 ○○ちゃんも参加している。 伊作は準備しながら、無意識に○○ちゃんの姿を探していた。
善法寺 伊作
○○ちゃんは五年生たちと真面目に作戦を確認していた。 以前のような無茶をしないように気をつけているのだろう。
立花 仙蔵
善法寺 伊作
立花 仙蔵
そして、実習が始まる。 森の中を進みながら、伊作は仲間と行動していた。 その時。 遠くから誰かの声が聞こえる。
○○
○○ちゃんだった。 敵の気配を見つけたらしい。 だが。 以前とは違った。 一人で飛び出さず、仲間たちにきちんと報告できている。 ほかの五年生たちもすぐに動き始めた。
善法寺 伊作
嬉しかった。 あの時の叱責をちゃんと受け止めてくれていた。 だからこそ嬉しかった。
実習終了後。 五年生たちは土井先生達に褒められていた。 ○○ちゃんも仲間たちと笑っている。 その姿を見ているだけで安心する。 すると後ろから声が聞こえた。
食満 留三郎
善法寺 伊作
食満 留三郎
即答される。 伊作は言葉に詰まった。 留三郎は苦笑する。
食満 留三郎
善法寺 伊作
食満 留三郎
その言葉に胸が大きく揺れた。 後輩だから。 そう思っていた。 けれど。 ○○ちゃんが落ち込んでいると気になる。 笑っていると嬉しい。 避けられていた時は寂しかった。 話せるようになった時は安心した。 それは本当に後輩に向ける感情だろうか。 気づけば○○ちゃんがこちらを見ていた。 目が合うと、○○ちゃんは少し驚いた顔をしていたが、にこっと笑い返してくれた。 伊作も思わず笑い返す。 たったそれだけなのに。 胸が温かくなる。 そして同時に、留三郎の言葉が少しだけわかった気がした。
その日の夕方。 六年は組の長屋へ戻る途中。 伊作は一人で空を見上げた。 夕焼けが広がっている。
善法寺 伊作
言いかけて止まる。 またはっきりとは分からない。 けれど。 ○○ちゃんのことを考えると胸が騒ぐ。 会えると嬉しい。 笑顔を見ると安心する。 その気持ちは日に日に大きくなっていった。 そして伊作はまだ知らない。 その感情が、いつの間にか恋へと変わり始めていることをーー。