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ウィーン
麗流楼水唯一の病院、星川病院の自動ドアが開き、1人の少女が入ってくる
嵐諷 諏禾
受付兼精神科担当医の嵐諷諏禾が来訪者を出迎える
嵐諷 諏禾
月影 未彩
月影 未彩
嵐諷 諏禾
諏禾は、その名前を聞くと表情を暗くする
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
そんなことあってたまるか
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
そんなに深刻なん?
月影 未彩
月影 未彩
そのくだりもういいて
月影 未彩
どういう状況だよ
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
その通りだよ
月影 未彩
お前が話させなかったんだよ
嵐諷 諏禾
月影 未彩
10秒程、沈黙が走る
カチカチと、時計の音だけが響く
そして未彩がゆっくりと口を開け、呟いた
月影 未彩
気にするのそこかよ
嵐諷 諏禾
その通りだわ
諏禾はプリンターを動かし、1枚の紙を印刷する
未彩はそれを黙って見守り、やがて諏禾は印刷したA4サイズの紙を未彩に手渡す
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
月影 未彩
未彩は、手元の紙に視線を向ける
そこには大きく404の数字が
月影 未彩
嵐諷 諏禾
子供じゃねぇんだから
月影 未彩
月影 未彩
否定しろよ
チーン
エレベーターがやってきて、扉が開く
月影 未彩
嵐諷 諏禾
未彩が乗り込むと、扉が閉まる
月影 未彩
月影 未彩
貰った紙見ろ
月影 未彩
全然違う
月影 未彩
月影 未彩
未彩は6のボタンを押す
月影 未彩
こいつ馬鹿だよ
未彩は階数を間違えたまま6階に到着し、そのまま606号室へと目指した
ガラガラ
月影 未彩
月影 未彩
その名乗りはなんだ
月影 未彩
未彩が入った病室にいたのは、志杏ではなかった
部屋を間違えてるから当たり前である
では、病室にいる人物は…
月影 未彩
本李 遥花
ベッドに横たわっていた遥花は頭を抑えながら起き上がる
その頭を始めとして、体の至る所に包帯が巻かれていた
月影 未彩
お前が部屋間違えてるだけだよ
月影 未彩
お前包帯見えないんか
本李 遥花
何してんだよ
本李 遥花
本李 遥花
あのロボットどんだけ強いんだよ
月影 未彩
興味無さそうだな
本李 遥花
遥花は毛布をぎゅっと握りしめて言う
月影 未彩
全力で戦ったって言ってたけど
本李 遥花
月影 未彩
月影 未彩
相手未彩じゃねぇんだよ
本李 遥花
未彩のそれって冗談なの?
月影 未彩
じゃあただの馬鹿じゃねぇか
本李 遥花
本李 遥花
月影 未彩
わかってなさそう
未彩は病室を出て、そっと扉を閉じる
月影 未彩
お前が部屋間違えてんだって
未彩がポケットに手を突っ込むと、カサっと音がする
月影 未彩
それを取り出すと、丸まった紙くずが入っていた
月影 未彩
それを広げると、大きく404との文字が書いてあった
月影 未彩
意味ねぇじゃねぇか
改めて4階の404号室に来た未彩
月影 未彩
月影 未彩
それ絶対適当だろ
ガラガラと音を立てて開く扉
その先には悠希と澪がいた
月影 未彩
冬本 澪
星川 悠希
2人は志杏の様子を観察しているようだった
月影 未彩
星川 悠希
星川 悠希
悠希は目を細めて志杏を見つめる
その間、ピッピッという医療機器の音だけが虚しく響いていた
冬本 澪
星川 悠希
星川 悠希
星川 悠希
月影 未彩
未彩は、目を瞑ったままの志杏を見ながら考え事をしていた
『志杏が町に来て数週間ほどで事件を起こし』
『それがきっかけで麗流楼水では事件を起こすことが許され』
『娯楽の一環とすることで楽しく過ごせていた…』
『そんな発端になった彼がどうして』
月影 未彩
星川 悠希
冬本 澪
死んでねぇし死なねぇよ
月影 未彩
事故起きたのついさっきだよ
星川 悠希
正しい感性
冬本 澪
冬本 澪
冬本 澪
遠回しに邪魔だって言ってる
月影 未彩
ならただの馬鹿なんだよ
星川 悠希
星川 悠希
星川 悠希
願望
星川 悠希
星川 悠希
建前と本音が混ざってるぞ
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