安子
あら、こんなところにあったのね
梅子
なに探してるの?お母さん
安子
アルバムよ
梅子
へぇ~、これって私が生まれる前の?
安子
えぇ、そうよ。今回お話するのは私たちのお話よ。
安子
梅子こんな話はどう?
安子
これはまだ、戦争が終わる直前の話。
安子
日本がアメリカを含む連合国と戦争をしていた頃。私たち一家は田舎で暮らしていた。
毎日、芋がメインの食事だったため、育ち盛りな梅子も日に日に腹水となっていった。
毎日、芋がメインの食事だったため、育ち盛りな梅子も日に日に腹水となっていった。
梅子
お母さん、お腹すいたよ
安子
ごめんね…梅子
安子
そんな日々を過ごしていたある日。一通の手紙が届いた。
それは夫の戦死告知だった。
それは夫の戦死告知だった。
安子
夫がなくなったと知らされたとき、思わず涙が止まらなかった。
梅子
お母さん、父ちゃんは?
安子
梅子…
安子
そして、8月6日。8時00分
梅子を見送ったあと、私は工場に向かった。
梅子を見送ったあと、私は工場に向かった。
安子
そして、8時15分。一つの爆弾によって広島は崩壊した。
幸い、梅子と私は爆心地から離れた場所にいたけど。でも、梅子はその翌日に死んだ。栄養失調だった。
幸い、梅子と私は爆心地から離れた場所にいたけど。でも、梅子はその翌日に死んだ。栄養失調だった。
安子
私はその後を追うように自殺した。
安子
ここは?
梅子
お母さん
安子
私たち、死んだのね…
梅子
そうだね…でも、これからも一緒にいれるね
安子
そうね。
安子
あの世で一緒に暮らしはじめてもう何十年…
今も一緒にいるわよ
今も一緒にいるわよ
安子
今日は私たち親子の話でした。
安子
良かったらいいねよろしくね