夏。時刻は早朝。
ムシムシとした暑さに、胸がひどく鳴っていた。
そう、今日はあの…憧れのあの人に
小林 真依
____愛の告白をするのである。
開かれたばかりの海には、たくさんの人が集まっていた。
心地よい音で打つ波と共に、遠くから聴き慣れた声がする。
先輩パンツ
てぃーな君!
小林 真依
…!先輩っ!!
小林 真依
っこ、ここでは人が多すぎるので…
少し離れたところへ行きませんか?
少し離れたところへ行きませんか?
先輩パンツ
ああ、それもそうだね
_____「てぃーな」というのは、幼馴染から呼ばれていたあだ名だ。
それを先輩に知られて呼ばれるようになった時… なんだかすごく恥ずかしかったっけ。
小林 真依
…先輩。
小林 真依
……っ…そ、その…
先輩パンツ
なんだい?
…ああ。ダメだ
何度も何度も練習したはずなのに、 いざ目を見て話そうとすると言葉が出なくなってしまう。
小林 真依
先輩。……私……
勇気を振り絞って、一言______
小林 真依
っあなたのことが好きです!!!
付き合ってください!!!
付き合ってください!!!
先輩パンツ
…!
緊張を掻き消すように放った言葉は、 あまりにも大きすぎた。
山彦のようになる自分の声で またも顔が真っ赤になってしまう。
小林 真依
…っぁあぁ〜………
先輩パンツ
…っふ
先輩パンツ
っははは!
すっかり俯いてしまった私を見て、 先輩は可愛らしい声で笑った。
小林 真依
…あは、っはは…
その姿を少し覗くと、 心の糸がほろりと解けたようで。
…でも、そんなことを考えている暇なんてない。 返事を貰わなければ。
小林 真依
…先輩、答えは_____
先輩パンツ
……ううん…。
小林 真依
………。
先輩パンツ
ごめんなさい
小林 真依
え
先輩パンツ
え
小林 真依
え
先輩パンツ
え
小林 真依
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
小林 真依
ちょっ待ってくださいよ戦犯さん!!!
先輩パンツ
うんそれ僕犯罪やってるね
小林 真依
話が違うじゃないですかァ…!!
小林 真依
ほら見てくださいよここっ!!
台本通りにやっていただかないと困るんですけど!!
台本通りにやっていただかないと困るんですけど!!
先輩パンツ
いやぁ…
先輩パンツ
お世辞でもyesとは言えないよ、
ぱんてぃーな君
ぱんてぃーな君
小林 真依
おいちょ待てゴラ誰がぱんてぃーなじゃどつき回すぞ魔法使い2歩手前野郎が
完