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はあぁ…なんで毎回散歩する度に何かが起きるんだ??

ネモ

偶然もあるけど、この辺りには魔物が集まりやすいし…

ネモ

俺のせいで、魔物が集まって来てると思うんだ。

そんなことあるのか…

ネモ

結局俺も、まだ魔王だし…人間にはなりきれないのは分かってる。

ネモ

魔王は魔物を引き寄せる特性を持ってるんだ。

おぉ……そんな能力が…

ネモ

俺は結構困ってて…

ネモ

前の世界では知らない内に魔物の厄介なファンが増えてたんだ…

いいなあ…

天使ちゃん

というか魔王ってどういう判定で魔王になるの?

あ、そうだよな…西とか東にもいるんだろ?

ネモ

あぁ、えっと…俺がいた所はエーデルシュタイン家の当主が魔王ってことになってるんだ。俺はその一族として生まれた。

ネモ

それで俺は強制的に魔王になった。儀式を終えてしまったから…

ネモ

俺の本名はザフィーア・エーデルシュタイン。ネモって名前はヴァイスが考えてくれたんだ。

えっ…そうだったんだな……

ネモ

名家の名を背負って生きてきたけど、俺は不完全なドラゴンだった。

ネモ

本当なら羽も生やせないといけないのに、俺はこの姿が限界だった。

まあ、ネモはそのままでもかっちょいいけどな!

ネモ

あ、ありがとう…

ネモ

…それで、そのせいで俺は他のドラゴンからも虐めらたりしてたんだ。

ネモ

でもそんな中、出会ったんだ。

ヴァイス

オレにな。

急にヴァイスがクローゼットから出てきた。

ネモ

?!?!!!!!?

天使ちゃん

?!?!!??!!

?!?!!!!?、???!???!!!、?

ヴァイス

いやそんな驚くなよ…

ネモ

あっえっ?!ヴァイス…やっと起きたんだね…!

ヴァイス

てかなんでこんな狭いクローゼットに入れてるんだよ…??

ネモ

血だらけだったから…とりあえずクローゼットに入れておこうかなって。

ヴァイス

うわ…こいつ酷すぎるだろ…

………

ヴァイスの角や尻尾はネモと違い、つるつるしていてごつごつはしていない。そして白い。

その白い尻尾は鱗のようなものが全く無く、裏には筋のようなものが通っている。

(じゅるり)

ネモ

はっ!!ヴァイス、色々説明したい。

ヴァイス

ああ…説明してほしい…かなり。オレはかなり困惑してる。

に、逃げるなっ!俺に触らせてくれっ!そのっすべすべの!!尻尾をおおぉおお!!!

天使ちゃん

うるせえ!今感動的な場面だろうがあぁ!

天使ちゃんが黙らせ、2人は外に出た。

ヴァイス

んで、どういうことだよ…

ヴァイス

なんなんだアイツら。しかもあの狂ったツンツン頭とか、あの時の…

ネモ

わ、分かってる…ちょっと説明させてほしいんだ。

ヴァイスにこれまであったことを説明した。

ヴァイス

あー、色々ありすぎだろ。

ネモ

そ、そうだよね…

2人の間に沈黙が流れる。

ヴァイス

……聞かせてくれねーか、あの日のこと。

ネモ

…ごめん。

ネモ

本当に…

ヴァイス

オレは別に怒ってねーよ。

ヴァイス

ただ、知りてーだけだ。

ネモ

…屋上で最後に見たのは血で染まった俺の手だった。あの儀式を終えてからは…何も覚えてなくて。

ネモ

気がついたらこの世界に来ていたんだ。

ヴァイス

ヴァイス

オレははっきり見た。あれは…お前じゃなかった。なあ、何か知ってるなら…教えてくれよ。

ネモ

…ごめん、自分自身のことなのに…分からなくて。

ヴァイス

…そうか。

ネモ

ヴァイスはあの時のことを知るために来たんだよね…?当事者の俺が何も知らなくて…本当にごめんね。

ヴァイス

まあ、それを知るのも目的…ではある。でもオレはお前が心配だから来たんだ。また暴走したら困るからな。

ヴァイス

…とにかく、本当にやるんだな。エーデルシュタイン家を滅ぼすってやつ。

ヴァイス

でも、それが何を意味するか、分かるよな。

ネモ

…過去と向き合うことになる。俺の、家族と。

ヴァイス

ああ、だからお前に何が起こるかも分からないだろ。

ヴァイス

なんとかディアマントを倒せたとしても、西の雑魚共がそこを占領しちまう可能性だってある。

ヴァイス

それに、またあの世界に戻ることになる。戦力だって不足するだろ。

ネモ

ああ、分かってる。

ネモ

…俺は、お母様を止めないといけない。ヴァイスも見たと思うけど…地下室に閉じ込められていたあれは禁忌だ。きっとあれを使って…人間を滅ぼそうとしている。

ネモ

ずっとお母様を怪しんではいたけど、あれで確信した。俺が打ち倒すべきなのはお母様だということを。だって俺は…人間の味方だから。

ネモ

前までは夢にも思わなかったけど、今ではたくさん仲間が出来たんだ。

ネモ

きっと、みんなの力を合わせればできるよ。

ヴァイス

…お前がそう言うなら、信頼は出来そうだな。

ヴァイス

オレはお前について行く。約束したからな、一緒に生きてくって。だから、お前もこの約束はもう破んなよ。

ネモ

ヴァイス…

ヴァイス

…あの日のことは直に分かるだろうな。進んでいくなら、それは避けては通れない道だ。

ヴァイス

ヴァイスはいつもの謎のガン見を挟んだ。

ヴァイス

…お前、結構疲れてるな。

ネモ

はあ…ヴァイスはほんと、お見通しだね。

ヴァイス

一旦家帰んぞ。

あっおかえりー!

ネモ

あっただい…

ヴァイスはすぐにネモを連れて適当な部屋に入っていった。

えぇ…何があったんだ…

天使ちゃん

仲良いのか悪いのか分かんないね…

でも前聞いた時は親友って言ってたぞ?

アイン

うわぁああ!変なやつに追い出された……!

あっ…アイン…

アイン

あんな魔物も隠していたのかっ…?!どうしてそんなに魔物たらしなんだ!!

えっと、あの白い人はネモの親友のヴァイスってやつで…

アイン

親友……だと?

あぁ…これってもしかしてお前の言ってた真の友達なんじゃないか?

アイン

えっ……

アイン

…………まじか…

アイン

というか、先輩はどこだ…

ああ、一人で仕事しに行ったぞ。

アイン

……そう…なのか…

あ、でもシュウさんはちゃんと考えてアインをここに残したんだぞ!

アイン

…昔からシュウさんは優しい人だからな。

アイン

考えもなしに俺を置いていく訳がない。

まあ、事実強くなってるしな。俺たち!

アイン

ふっ…あぁ、そうだな。

ヴァイスは俺をベッドへ投げた。

ネモ

うぶっ、な、投げないでよ…

ヴァイス

長い間オレの回復受けてなかっただろ。またいつ暴走するかも分かんねえ。

ネモ

うん、それは分かってる…

ヴァイス

…あれは危険だ。

ヴァイス

多分それはお前の精神状態によって発現しやすくなるからな、だから心を回復させる必要がある。

図書館の時を思い出す。確かにあの時は精神が不安定だった。

ネモ

そうだね…あの時は意識を保つのも難しかった…

ヴァイス

ま、いつも通りやっから、じっとしてろよ。

ネモ

なんだか、懐かしいね。

ヴァイスは俺の胸のあたりに手をかざし、淡く白い光を放つ。

ヴァイス

深呼吸して、目を閉じろ。

言われた通りにすると、心が落ち着いていく。

ネモ

ヴァイス、気になってたんだけど…これってどういう仕組みなの?

ヴァイス

…ま、オレが体力を回復出来るように精神も回復できんだよ。

ネモ

それは何回も聞いた…

ネモ

こんな魔法知らないんだよ、本でも全く見たことないし…

ヴァイス

まあ、白竜の力だろうな。

ヴァイス

オレに似合わねえ魔法ばっかりでうんざりするぜ。

ネモ

いや、ヴァイスのおかげでいつも助かってるよ。俺は回復魔法とか全然使えないから…

ヴァイス

それも何度も聞いた。

ヴァイスはもう片方の手でネモの尻尾の裏側を撫でる。

ネモ

んんっ、ヴァイス…?!

ヴァイス

いつもお前だってオレの尻尾触って遊んでただろ、そのお返しだ。

ネモ

うぅ…俺、触られるの苦手だって、ヴァイスも知ってるでしょ…

ヴァイス

たまにはいいだろ、オレばっかじゃフェアじゃねーし。

ヴァイスはネモの尻尾の裏を付け根から先っぽまですーっと撫でた。

ネモ

っぐぅ…それ、いつも俺がやってる技じゃん…

ネモ

これやったらヴァイス、声抑えきれないよね。

ヴァイス

言うなよそれ…

心が回復していく。心が軽くなっていく。

毎日顔を見ていたヴァイスに半年以上会えなかったこともあり、安心した。

俺がこの世界に来てから、初めて心から笑えた気がする。

ヴァイス

お前はそれでいいんだ。オレはお前が笑ってる方が好きだからな。

ネモ

うん…ありがとう。

まるで心が麻痺したようだ。

さっきまでずっとぐるぐると頭の中を回っていたネガティブな考えも、全部なくなった。

何を考えいたかも、忘れている。

もうそんなもの、どうでもいいか。

ヴァイス

……

ヴァイスは安心したように微笑んだ。

………

天使ちゃん

…………

アイン

……………

すごーく気まずい空気が流れている………

静かにしていると、特に寝室からの音漏れがこの部屋に響く。

あっ、えっとなんか話さないか…?

アイン

…あ、あぁ……そうだな…

天使ちゃん

うん…

あ、えーっと…みんな好きなものとか…

アイン

颯。

天使ちゃん

颯くん!

えぇ…じゃあ好きな食べ物は…

アイン

颯。

天使ちゃん

颯くん!

おい俺を食べ物だと思っているのか…

天使ちゃん

頑張れば食べれそう。

アイン

俺は食べる気でいた。

じゃあ、逆に嫌いなものは?

アイン

颯。

天使ちゃん

颯くん!

いやどうしてそうなるんだよ!

天使ちゃん

魔物たらしだから!人たらしでもある!

アイン

あぁ。最低な野郎だ。

天使ちゃん

しかも、今日会った人にもセクハラしたんだよ!

アイン

……………

アイン

俺が教育する必要があるな。

あはは、ごめんごめん。

ちょっと、我慢できなくて…

アイン

いつも我慢してないだろう!

天使ちゃん

やっぱり僕じゃだめなの…?

え、えぇ…?いや、そんなことはないけど…

天使ちゃん

じゃあ僕を親友にして!

アイン

いや、俺を親友にしろ!!

アイン

親友になれ!!

えぇ…それは慎重に選びたいというか…

天使ちゃん

まだこの僕を選べないってこと?!1番に選べないってことだよね?!

アイン

…1番好感度が高いのは俺かと思っていた。

2人は詰め寄ってくる。

いや、もうあの…そういう問題じゃなくて!

うーーん…

そう言っている内に2人が帰ってきた。

ネモ

はあ…はあ…

…何をしてたんだ……

ネモ

ち、ちょっとね…うん…

お、おいちゃんと教えろよ?!

ヴァイス

精神回復させてただけだ。

アイン

精神回復……???それってどういう…

ネモ

とにかく!これからの方針を伝えるから…ちゃんと聞いててね。

えっ急すぎないか?

ネモ

まず、さっきも話していたエーデルシュタイン家を滅ぼす。

えっ…そんなことしていいのか?

ネモ

俺の復讐…ってやつかな。俺を縛ってきたあの家を、お母様を…倒す。そう決めたんだ。人間の為にも。

異世界に行けるってことか?!

ネモ

まあ、そういうことだね。

ーー!!

喜びのあまり言葉が出ない。

ヴァイス

…こいつ、ほんとに魔物が好きなのかよ…変わってんなあ…全く。

ああ、そうさ…!

ヴァイスの尻尾を触りたい!!

ヴァイス

……(引)

あ、そういえばヴァイスにはもう親友のネモがいるんだったな…

あはは、怒られちまう…

ネモ

えっ、親友ってそんなすごい関係だったんだね?

ネモ

あ、でもヴァイスの尻尾は全然触ってもいいよ。

ヴァイス

は?!無理…さすがに無理!!おいネモ、勝手なこと言うんじゃ…

うへへありがとう…ネモ…!!

によによが止まらない変態顔でその白くてつるつるした尻尾を触る。

ヴァイス

ぴぎゃんっ…?!

………………………え?

…完全に予想していなかったその反応に驚き、咄嗟に離れてしまった。

えっ?

えっ…????

ネモ

っふふ、あはははww

ネモは笑いが止まらなくなった。

ヴァイス

………………ころ…す…

アイン

うわあ、すごい殺意だ。

ネモ

お、落ち着いて!ヴァイスww

ヴァイス

……ネモ!!!!

ヴァイス

あとそこのつんつん頭も!

えっ、俺??

ヴァイス

床にひれ伏すといい…!!サンダー……

ネモ

ていっ

ネモはヴァイスの詠唱が終わる前に冷凍させた。

た、助かった…

ネモ

ぶふっ…wヴァイスは尻尾が弱いんだ…覚えておいてね…ww

覚えとく!!ずっと!!!

その氷はすぐに割れ、ヴァイスが割り込んできた。

ヴァイス

覚えなくていいからな!!とりあえず、ちゃんと自己紹介するからお前は一旦黙ってろ!

ネモ

ふふっ、はいはい。

ヴァイス

オレはヴァイス。見ての通りドラゴンだ。まあ、魔法はそんな強くねーけど、物理なら強い自信がある。

ネモ

尻尾は弱いけどね。

ヴァイス

おい!

ヴァイス

……そ、それで…よく使うのは雷の魔法だな。

ヴァイス

まあしょうがなく使うのは回復魔法で、大体どんな傷でも治せる。精神的な傷でもな。

ヴァイス

ま、その代わり自分には使えなかったり、使う魔力が多いから代わりにオレの体力を使わないといけない。

ネモ

うん…そこが1番欠点だよ…

ヴァイス

ま、これくらいか。

質問です!なんであんな血だらけで倒れてたんですか!

ヴァイス

あー、異世界に行く魔法は使う魔力が多くてな。オレの場合無理矢理それを使ったから想像よりも多く体力まで消費しちまったんだよ。

アイン

お、俺からも質問だ。どうやって親友になったんだ?

ヴァイス

は?そりゃ100年くらい一緒にいたからな…親友にもなる。

ドラゴンってやっぱり長寿なんだな…うへへへ

天使ちゃん

うぅっ…そうだった…僕とも会って数日だもんね……

天使ちゃん

もっと時間をかけないとだめだよね…

アイン

…俺もそうだった……!!

アイン

…しかもシンプルに出会った日で負けているじゃないか!!

天使ちゃん

ふっふっふー!やっぱり僕が親友になること間違いなしだね!

アイン

いや、いやいや…俺はデートもしたんだぞ?!颯の好感度は爆上がりだろう?!

天使ちゃん

はぁ?!颯は僕と話す時鼻血出るよ?!鼻血も出させられないんじゃ僕には追いつけないよ!

お、俺のために争わないでくれーーっ!

ヴァイス

こいつらは親友をなんだと思ってるんだ…?(小声)

ネモ

きっと恋人とかだと思ってるんじゃない?(小声)

ヴァイス

…………えっ…ええぇ…?!

ネモ

な、なんでそんな過剰反応してるの…?

ネモ

大丈夫大丈夫、それは颯達のよくわかんない親友の基準だから。

ヴァイス

あ、ああ…そうだよな。うん。

颯はまだ2人をなだめている。

はあはあ…だ、だから!俺が好きなのは魔物なんだよ!

ただ好きってだけだ!興味があるだけなんだー!!

天使ちゃん

僕は颯くんの求める魔物でもないから親友になれないの…?!

い、いや…うーん…天使ちゃんはほんとに1番好きではあるんだよ…

アイン

…は??颯にとって…俺は一体なんなんだ?

え、えっと…うーん…

友達…?

アイン

…俺は!颯と親友になりたいんだ!!

い、いや…俺はアインが好きだけど!そんな深い関係…??になるのはなんか…想像できないっていうか……

アイン

…え??嘘だろ…??そんな…

天使ちゃん

やっぱり颯くんは僕を選んでくれるんだね!!

え、いや…まだ確定したわけではない。

天使ちゃん

……

天使ちゃん

まじではっ倒すぞ!!

うぎゃあああああ!

ヴァイス

ああ…こいつはもう救えねー。はっ倒そう。

ネモ

ごめんね、颯。魔物たらしなのが悪いんだよ。

アイン

うっ……うぅ!!今は…殴らせろ…颯!!

や、やだ!しにたくない!しにたくな…

またも総攻撃にあった。

ネモ

ふう…

天使ちゃん

因果応報…ってやつだよ。

ピンポーーン

急にインターホンが鳴る。

ネモ

……え?

……な、なんだこの音は…

ネモ

誰かが来たみたいだ。

ネモ

……こ、こわい。

アイン

きっと先輩だ。さっさと行ってきたらどうだ?

ネモは恐る恐るドアスコープを覗くと、見覚えのない人間が立っていた。

ネモ

…??

ヴァイス

なんだ、知らねーやつか?

とりあえず扉を開けてみた。

???

…こんにちは。

その人は全身黒い服を着たニートのような人だった。

ネモ

は、はい…えっと…こんにちは。

ディラン

今日…引っ越してきた。ディランと言う。

ネモ

えっ、引っ越してきたんですか…?

ディラン

(こくっ)人があまりいないらしいから。

ディラン

俺は3階に住むことになった。よろしく。

魔力も微塵も感じられず、本当に普通の人間らしい。

口数が異様に少ないそのディランは挨拶を終えて去っていった。

ネモ

……

ネモ

引っ越してきた人みたいだよ。

うへへ、こんな所に引っ越してくるなんてきっと魔物に決まってる!!

ネモ

あ、いや…魔力は全然感じなかったし、魔物ではないと思う。

ガーン!!

アイン

…不審だな。

アイン

こんな所に急に人が引っ越してくるなんてことあるのか?

ネモ

いやー…やっぱりおかしいとは思うよ。

アイン

俺が調査しに行ってもいいぞ。

ネモ

あっ、えー…そこまでする必要はないんじゃ…

アインは情報部らしく調査しに行った。

真面目すぎるだろ!

アイン

…人間ではあるが、魔力を隠している場合もある…

アイン

この平和に危険が及ぶのは許せん…

アインは階段を上がっていく。

ディラン

俺は危険な存在ではない。

アイン

はっ?!

急に後ろに立っていたディランに驚き、すぐに戦闘態勢に入った。

ディラン

…俺は敵じゃない。

アイン

はあ…こんな時先輩がいたらな…

アイン

お前のことは信じられたかもしれん。

アイン

まずは正直に情報を言え。どこから来たか、どのような目的でここに来たのか…

ディラン

…俺は自分の意思でこの世界に来たわけではない。

ディラン

寝ていたらもうこの世界にいた。

アイン

やはり、あの世界の人間か。

アイン

だがなぜ魔力の気配がない。

ディラン

…俺は魔力がない。だが、何故かこの世界に来てから魔法が使えるようになった。

アイン

…?魔力がないのにどうやって魔法を出す。

ディランは手の上に炎を出した。

アイン

…??

一瞬だが、魔法を使う瞬間に微量な魔力が感じられた。

ディラン

俺も不思議でたまらない。

アイン

…とにかくお前は警戒しておく。

アイン

妙な行動を起こしたらすぐに処刑してやる。

ディラン

…それより。お前の制服はスライブ王国のものだろ。

アイン

…ふっ、そうだが?

ディラン

俺もスライブ王国に住んでいた。

ディラン

弟もそこにいる。

アイン

…つまり、弟の為にも元の世界に帰りたいって言うんだな?

ディラン

ああ。

アイン

異世界に行く魔法も帰る魔法も並の魔法使いでは発動さえできない。

アイン

発動出来たとしても魔力不足で体力を奪われて即死だ。

アイン

残念にな、お前はあの素晴らしいスライブ王国には戻れそうにない。

ディラン

…そうか。

ディラン

残念だ。

ディランは横を通り、自分の家へと帰った。

アイン

…妙なやつだな。

アイン

……

アインはふと、外を眺めた。

アイン

(颯…なぜ俺に振り向いてくれないんだっ…)

手を握りしめて、唇を噛む。

あの天使には取られたくない…絶対に…!

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