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陣痛が始まってからも私を気遣うことはなく
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
信じられない言葉を連発した拓篤
それでもなんとか頼んで病院に連れていってもらい
難産にはなったが自然分娩で娘を出産することができた
心身共にへとへとな私に義父母は労いの言葉をかけてくれたが
拓篤は自分のことしか頭になかったのか
如月拓篤
如月拓篤
こんな時に拓篤の口から出てきた言葉がこれ
内容はとても私のことを気遣っているとは思えない
それも義父母がいない時を狙って言ってくるから質が悪い
やっと生まれてきた娘には興味がないのか
助産師さんが新生児室から連れてきた我が子を
如月拓篤
避けるように出ていってしまった
一週間後にやっと私は退院
入院中は毎日お見舞いに来てくれた拓篤
でも拓篤が娘を抱くことは一度もなく
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月拓篤
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月拓篤
生まれてきた我が子そっちのけで家の話ばかりを繰り返す
それも毎日
仕事帰りに来て繰り返されるため
同じ病室の他の妊婦さんにも迷惑をかけてしまっていた
やっと退院して家に戻った私は唖然とした
家の中は想像の何倍もぐちゃぐちゃになっていて
脱ぎ捨てられた服があちこちに散乱し
スーツもソファーの上にぐちゃぐちゃの状態で置かれている
義父母が購入してくれたベビーベッドは居間の奥に放置され
ベッドの上に汚れた衣類が押し込まれていた
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月優子
如月優子
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月拓篤
拓篤の言葉に血の気が引いていく
荷物を端に置いて真優奈を抱いたまま二階へ行き
クローゼットに隠しておいたバスタオルを数枚、取り出した
引っ越しした時にお祝いで頂き
ずっと使わず大切に仕舞っていたものだったのだが
もう他に使えるタオルがなかったため仕方なく出すことに
如月拓篤
そう言ってタオルに手を伸ばす拓篤を制止し
如月優子
如月拓篤
如月優子
恐らく既に数回は使用しているであろうタオルを指さすと
私の言動が気に入らなかったのか
拓篤はムスッとした態度のまま寝室へ行ってしまい
あちこち汚くて真優奈を寝かせることもできないため
真優奈を抱いたまま衣類をどかし
やっと真優奈を寝かすことができた
一息ついてあたりを見渡す……
如月優子
床のあちこちにたまっている埃
テーブルの下には何かの液体をこぼして放置された跡
如月優子
如月優子
臭いのするキッチンへ足を踏み入れると
如月優子
如月優子
陣痛を起こした日に作っていた料理が鍋の中に放置されていた
放置されてから一週間以上
悪臭を放つその鍋を見つけた瞬間に吐き気がして
その場ですべて吐き出した
トイレに行かなかったのは
生まれたばかりの真優奈がいたため
とにかく今は真優奈のことをしなければ
そう思い真優奈の元へ行くと
タイミングを計ったように真優奈が泣き出し
ミルクをあげておむつを交換した
一通りのことをして再び眠りにつく真優奈
如月優子
そうつぶやいた私の後ろで
如月拓篤
拓篤が急に声を荒げた
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
拓篤の声に泣き出す真優奈
如月拓篤
如月優子
義父母に助けを求めようにも拓篤がそれをさせてくれない
拓篤は義父母の前では理解のあるいい夫を演じていて
私の入院中も言葉巧みに義父母を欺き家に来ないようにしていた
義父母にとって拓篤は自慢の息子
その息子が主婦の仕事だからと家事を全て私に丸投げし
その結果、家の中が酷く汚れていることなど知る由もない
真優奈を寝かしつけるだけでも大変なのに
真優奈を必死にあやす私の後ろで
如月拓篤
語気を強めた拓篤の言葉に
初めて”離婚”の二文字が浮かんだのだが
生まれたばかりの真優奈のためにとぐっと堪え
やっと眠った真優奈をベッドの上に寝かせ
もくもくと家事をこなした
如月優子
そう拓篤に釘を刺し
ぶつぶつと文句を言う拓篤を横目に衣類を洗濯し
真優奈が起きないようにモップを使って床を掃除
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
一番問題だった腐った鍋をあらゆる洗剤を使って綺麗にし
まだ退院したばかりで休めなければいけない身体に鞭打って
丸一日かけてやっと普通に過ごせるレベルに戻すことができた
もちろん拓篤が手伝ってくれることはなく
何度か軽い用意を頼んではみたが
如月優子
如月拓篤
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
全く話にならなかった
私は拓篤と二人で協力して生活していきたかったし
真優奈の成長を二人で見守りたかった
でも拓篤は家事や育児には全く参加せず
如月拓篤
幼稚園の父親参観日にも参加することはなく
なんと運動会も欠席
しかも用事があったわけではなく家で寝ていた
如月真優奈
如月拓篤
如月真優奈
如月拓篤
如月真優奈
如月拓篤
如月拓篤
如月優子
如月真優奈
如月拓篤
真優奈に悲しい顔をさせておいて大きなため息をつく
拓篤はまるでお金を稼ぐロボットのようだった
家のことを一切しない
家族に対する愛情も感じられない
如月拓篤
いつもそう言うけれど
本当にただ働いてお金を稼いでいるだけ
家族サービスもするのは義父母の前でだけ
それを指摘すると
如月拓篤
如月拓篤
如月優子
如月拓篤
如月拓篤
如月拓篤
拓篤はそれが家族のためだと本気で思っている
それでも少しはマシになって
真優奈が小学生になる頃には出かけたりもしてくれたけど
それでも嫌々
仕方なく付き合ってやってる
そんな雰囲気が出てしまっていた
そして真優奈が八歳になった頃
如月拓篤
如月優子
如月優子
如月拓篤
如月優子
如月優子
如月拓篤
苦痛でしかなくなる夜の行為が始まった