vvt 能力×マフィアパロ

ゆっくりと目を閉じ、そして俺の方に 視線を移動させてそう言い放つ

確かにこいつには酷いことをされた

トラウマになりそうなほどの、、、

でも、、、もしかしたら、、、

こいつも、、、今まで辛い思いを、、、

ただ、辛いことを言い合えるような 人が欲しかっただけかもしれない

こいつも本当は、、、

そう思うと自然に体はうごいていた

俺はフードのやつのことを 抱きしめていた

嫌味を吐いてそれっきり黙ってしまう彼

俺はただ、抱きしめることしか 出来なかった

こんなこと口に出したらまた嫌味を 言われるから言わないけど

背中のシャツに、誰かの涙のような なにかがしみていったような 気がした

何分そうしていたのだろう

彼の方から俺の肩をもって引き離す

そういうと背を向けて出ていってしまう

そして彼が出ていくと同時に少し 心配そうな顔をしたなかむが部屋へ 入ってくる

なにかボソッと呟いたがよく聞こえない

なかむは何かを思い出したようで ポケットをさぐっている

これだ！といったなかむの手に 握られていたのは、、、

チラシには紅白のサーカステントに 動物やピエロのイラストが描かれている

確かにとても面白そうだ

俺もちょっと興味が湧いた

突然振り返ったかも思えば抱きついて きたなかむ

俺はなかむから貰ったチラシを眺める

豪華、という訳では無いがどこか 惹き込まれるような魅力を感じる

サーカスなんて生まれてこの方見たことなんてないのも惹き込まれる理由の ひとつなのだろう

しばらくチラシを眺めた後、 満足したのでチラシを机の上へと 置いておく

残っている書類仕事だけ終わらせて すぐベットへと入った