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ミーンミーン、ミーンミーン
蝉の声で目が覚める
大切な人が亡くなった
夜通し泣いていたせいか目に違和感を感じる
この文を読むあなたは、大切な人とは誰だろうと考えるだろう
それは恋人かもしれない、親かもしれない、友かもしれない
あなたの大切な人を思い浮かべてくれたらそれでいい
最後の言葉なんてものはなかった
気づいてあげれなかった
なぜ何も言わずにいなくなったのだろう
自分と同じく、大切だと思っていてくれなかったのだろうか
相談も別れの言葉もなにもなく
会えなくなってしまった
遠くに行った
蝉がうるさい
湿気に苛立つ
無気力な自分に嫌気がさす
ネル
ネル
ネル
ネル
夏が始まる
次の夏まで生きているだろうか
この崖から飛び降りてしまうのだろうか
夏が来た
だが
あなたは去った
ネル...君を大切に思っているよ
届かなくても、誰かが代弁してくれるだろう
その人を大切にしてあげるんだよ そして、自分を大切にするんだよ
夏が来た
新しい芽が芽生えるはずだ
蝉の声が懐かしい