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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

美緒が心配しているなど露知らず、講師は話し出した

では最初ですので、軽く力試しといきましょうか

そう言うと、テーブルに肉を置いた

美緒

(もしかして…肉使う…?)

美琴

(ま、まって、料理苦手なの分かってやってるんだよね…?)

瑠奈

(え、肉?体験授業の最初から?)

メイ

(…え?まあ…いっか、気にしたら負けだよね)

皆さんには今から肉を使って一品作ってもらいます

本当に簡単なもので良いです、あくまでも力試しですので

イギリスが笑顔で言ったが、皆は笑顔になるはずもなかった

キッチン

美緒

(…終わった…)

台に並べられ、光を帯びる肉

触れたらすぐに切れてしまいそうな包丁

後頭部めがけて振り下ろせば致命傷にできそうなまな板

そして、料理の苦手な生徒4人

美琴

(とりあえず炒めればどうにかなる…かな?)

瑠奈

(終わった…詰んだ…)

メイ

(これもクロのため…クロのためなら…)

美緒

(生で食えないし…、)

固まる4人を見て心配になった講師陣がすぐそばに来た

長谷部

とりあえず火をつけて焼いてみるだけでも良いですよ

長谷部

失敗しても初回ですから大丈夫です

私みたいな講師でも失敗はしますからね

「いや、お前は毎回失敗だろ…」と口走りそうになったが、なんとか堪えた

美緒

(さっさと炒めるか…)

頭の片隅に微妙に残っている知識を振り絞り、なんとか肉を炒めることにした

30分後

テーブルにはいくつもの皿が並んでいる

焦げていたり、変形していたり、見た目がとんでもないものなど、どれも個性的だ

では、試食してみましょうか

美緒

はい

見た目は良いとは言えないものとは言えど、味は大丈夫だろうと希望を持って、箸を伸ばした

口に入れ、ゆっくり噛み、味わう

美緒

(…これは!)

美琴

(…うん、これは…)

瑠奈

(お?)

メイ

(うーん…!)

不味い!!

だが作ったからには全て食べなければもったいない

味には目を瞑り、気持ちの悪い食感を堪え

不味い、いや

大失敗であることを悟られぬよう、精一杯表情に出ないよう押し殺し

耐えた

どうしましたか?皆さん顔色が悪いのですが…

いや、バレた

……お口なおしにデザートお持ちしますね!

メイ

ありがとうございます

美緒

(あっ…デザートあるんだ)

瑠奈

デザートあるのはありがたいな〜

美琴

で、でもデザートが用意されているってことは…最初から失敗すると思われてたんじゃない…?

瑠奈

あっ…()

メイ

まあこんな所に来ている時点で…ね

美緒

確かに…

4人とも現実にぶち当たり、少し虚しくなった

だが、この後にデザートを食べられると思うと少し気が楽になった

─────1人を除いて。

美緒

(デザートか、)

美緒

(市販のやつとかなら良いけど、あの調子じゃ手作りだよな)

美緒

(……)

早く失敗作以外を胃に入れたいが、この調子ではどちらにせよ地獄であることを悟った美緒であった

わくわく料理教室!〜damedakorya〜

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うなぎのゼリー寄せでないことを祈ろう

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