美緒が心配しているなど露知らず、講師は話し出した
英
そう言うと、テーブルに肉を置いた
美緒
美琴
瑠奈
メイ
英
英
イギリスが笑顔で言ったが、皆は笑顔になるはずもなかった
キッチン
美緒
台に並べられ、光を帯びる肉
触れたらすぐに切れてしまいそうな包丁
後頭部めがけて振り下ろせば致命傷にできそうなまな板
そして、料理の苦手な生徒4人
美琴
瑠奈
メイ
美緒
固まる4人を見て心配になった講師陣がすぐそばに来た
長谷部
長谷部
英
「いや、お前は毎回失敗だろ…」と口走りそうになったが、なんとか堪えた
美緒
頭の片隅に微妙に残っている知識を振り絞り、なんとか肉を炒めることにした
30分後
テーブルにはいくつもの皿が並んでいる
焦げていたり、変形していたり、見た目がとんでもないものなど、どれも個性的だ
英
美緒
見た目は良いとは言えないものとは言えど、味は大丈夫だろうと希望を持って、箸を伸ばした
口に入れ、ゆっくり噛み、味わう
美緒
美琴
瑠奈
メイ
不味い!!
だが作ったからには全て食べなければもったいない
味には目を瞑り、気持ちの悪い食感を堪え
不味い、いや
大失敗であることを悟られぬよう、精一杯表情に出ないよう押し殺し
耐えた
英
いや、バレた
英
メイ
美緒
瑠奈
美琴
瑠奈
メイ
美緒
4人とも現実にぶち当たり、少し虚しくなった
だが、この後にデザートを食べられると思うと少し気が楽になった
─────1人を除いて。
美緒
美緒
美緒
早く失敗作以外を胃に入れたいが、この調子ではどちらにせよ地獄であることを悟った美緒であった
コメント
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うなぎのゼリー寄せでないことを祈ろう