鬼神丸
彼女から少しでも情報を得た方が良かったですかね?
蓮爺
まぁ過ぎてしまったことだ
蓮爺
本来の目的である郷雨にそのまま向かうぞ
鬼神丸
分かりました
蓮爺
蓮爺
時に鬼神丸よ
鬼神丸
はい?
蓮爺
お主の中に眠るもう一つの人格についてだが
蓮爺
お主は彼をどうにかできたのか?
鬼神丸
……なんと言えないですね
鬼神丸
一応僕達の中で利害の一致による協定
鬼神丸
そんなところに落ち着きました
蓮爺
利害の一致?
鬼神丸
藍色の悪魔…
鬼神丸
彼はミツルギさんと言うのですが
鬼神丸
そのミツルギさんとやり合うことを条件に
鬼神丸
協力をしてもらってます
鬼神丸
いずれ僕達もミツルギさんや玉藻さんとやり合います
鬼神丸
僕の目的の通過点に彼らがいるので
鬼神丸
問題はないと判断しました
蓮爺
…なるほどのぉ
蓮爺
それで双方が納得したなら何も言うまい
鬼神丸
はい
蓮爺
蓮爺
もし可能ならもう一人のお主と話がしたい
蓮爺
出来るか?
鬼神丸
出来ますけど
鬼神丸
何を?
蓮爺
別にちょっとお話をするだけじゃ
鬼神丸
分かりました
鬼神丸
鬼神丸
んだよ爺さん
蓮爺
お主の目的はミツルギとの戦闘
蓮爺
そう話を聞いたが本当か?
鬼神丸
疑ってるのか?
蓮爺
以前までのお主は戦闘狂で誰彼構わず斬って回っていたよな?
蓮爺
そんな奴が協定なんて不思議じゃろ?
鬼神丸
鬼神丸
…別に
鬼神丸
ただの気まぐれだ
鬼神丸
俺を奮い立たせてくれた久しぶりの相手だ
鬼神丸
そいつとやり合うには場数をこなさないといけない
鬼神丸
俺が表立って出たところで場数をふむことにはならない
鬼神丸
なんせ一瞬で消し飛んじまうからなぁ
蓮爺
なるほどのぉ
蓮爺
あくまで”鬼神丸”に場数をこなしてもらうわけだ
鬼神丸
俺はその補助に近い
鬼神丸
まぁ結論暴れられればそれでいい
鬼神丸
いずれ爺さんともガチでやり合いたいけどな?
蓮爺
年寄りを痛ぶっても何も出んぞ?
鬼神丸
何が年寄りだ…
鬼神丸
俺はあんたのホントの強さ知ってるぜ?
蓮爺
今のワシが頑張ったところでせいぜい
蓮爺
下級の妖を百いなせるかどうか程度じゃ
蓮爺
あまり買い被りすぎるな
鬼神丸
…ふん
蓮爺
とにかくお主の魂胆も聞けてよかった
蓮爺
久しぶりにお主の声も聞けたしな
鬼神丸
基本的に俺は外に出たくないがな
鬼神丸
今後はやり合いの時だけ呼べ
蓮爺
すまんなぁ
鬼神丸
鬼神丸
蓮爺は”彼”を知ってるの?
蓮爺
お主がまだあやつをコントロールする前にな
鬼神丸
そうなんだ
蓮爺
彼が何を考えてるかも分かった
蓮爺
ならもう心置き無くお主のサポートができるな
鬼神丸
いつもと変わらぬサポートお願いします
蓮爺
うむ
〜郷雨〜
清き水が潤う小さな村 この地で作られる米は、ほかの米と違い独自の甘味を持っており
妖も人も関係なくここの米を好いている故に、時折小さないざこざが生まれる
鬼神丸
ここが郷雨ですか
蓮爺
ここもいい村じゃな
蓮爺
特に水もキレイで噂では万病に効くとも言われているほどじゃな
鬼神丸
そんなにすごいんですね
蓮爺
効力があるのかはさておき
蓮爺
水はとても美味いぞ?
鬼神丸
この後少し飲ませてもらいましょうか
蓮爺
そうじゃな
???
???
あら?
???
旅のお方ですか?
蓮爺
こりゃどうも
蓮爺
そうですね、ワシらは今世界を津々浦々旅してまして
???
もう若くないのに無理する人ですねぇ
蓮爺
いやはや…
蓮爺
歳をとってからもやりたいことが生まれるものです
蓮爺
それこそ若いうちは色々と忙しかったから
蓮爺
その分余生は旅を楽しみたくてのぉ
???
けど、無理は禁物よ?
蓮爺
えぇそのつもりです
???
???
そこの君は?
鬼神丸
こんにちは
鬼神丸
僕は鬼神丸と言います
鬼神丸
お爺さんと共に旅してます
???
そうかそうか
???
まぁくれぐれも気を付けてくださいな
???
今の世の中危ないですから
???
人も妖も欲に溺れて血で血を洗う事態になってますからねぇ
鬼神丸
はい
鬼神丸
お姉さんもお気をつけて
???
???
ふふっそうね…
???
では、私は失礼します
蓮爺
蓮爺
ふむ……
鬼神丸
?
鬼神丸
なにか気になることでも?
蓮爺
あの女性人ではないな
鬼神丸
え?
蓮爺
何となくじゃがそんな気がした
蓮爺
まぁ、年寄りの気の所為じゃろ
鬼神丸
……だといいですけど
鬼神丸
蓮爺の勘はよく当たるから
蓮爺
どうかのぉ?