TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

鬼神丸

郷雨来てみましたけど

蓮爺

特に異変はなさそうじゃな

鬼神丸

気がかりなのはさっきの女性ですよね

蓮爺

一般人だとは思ってるんじゃが……

鬼神丸

”君”はどう思う?

さぁな

俺も爺さんと同じで何となく違和感を感じたが

別に一般人じゃねぇか?

鬼神丸

そっか…

一つ可能性を出すとしたら妖狐だな

鬼神丸

妖狐?

さっきお前が消し飛ばしたやつ

アイツらは妖術を得意としている

これは知ってるよな?

鬼神丸

うん

んで、その妖狐の中でも色んな奴がいて

攻撃を得意とするものもいれば妨害だったり補助だったりが得意なのもいる

その中で、戦闘にはほとんど役にはたたないが偵察に適した妖術がある

鬼神丸

それは?

無属性 変化 だな

鬼神丸

変化……

蓮爺

蓮爺

なるほど変化か…

鬼神丸

鬼神丸

蓮爺もなにか分かったの?

蓮爺

お主のそのこぼした言葉

蓮爺

変化というものじゃが

蓮爺

妖の中で化け狐なんて呼ばれるものがいる

鬼神丸

化け狐…

蓮爺

簡単に言えば物にも人にも変化出来る妖狐になるな

蓮爺

練度次第では人間と遜色内ほどまで変化出来るらしい

蓮爺

一般的だと見た目は人でも妖特有のオーラが出てしまい

蓮爺

ワシらのような妖術をかじってるものはすぐに気づくんじゃよ

鬼神丸

そうなるとあまり強くない妖術ですね

蓮爺

だからこんなものを極めるなら

蓮爺

攻撃系の妖術を得れた方が楽じゃな

鬼神丸

けど、仮にその変化を会得した妖狐だったら

蓮爺

かなり厄介じゃな

妖特有のオーラも出ないんじゃ区別が付けられない

使いようによっては相手陣営に送り込み、重役に化けて

内部から壊すことも出来る恐ろしい妖術だ

肉弾戦にはなかなか使えないが

工作員として扱うにはこれほど厄介で優秀なものは存在しないな

鬼神丸

あの人がもしその変化を使っていたとしたら?

蓮爺

何かしら企んでるのは明白じゃな

鬼神丸

すぐにあの人を見つけないと…

蓮爺

無駄じゃ

蓮爺

相手もそれを察してこの場を離れてるはず

蓮爺

直接接触したあとは遠くからわしらを観察してるんじゃろ

鬼神丸

厄介ですね…

蓮爺

まぁ今のところ被害は出てない

蓮爺

注意だけしておくことじゃな

鬼神丸

一応華関さん達にも報告しておきますか

蓮爺

不確定要素だが、警戒することに越したことはないか

玉藻

玉藻

ようやく見つけました母上

玉藻

一体里を抜けて何をしていらっしゃるのですか?

玉藻

里の衆はみな、貴女を待ってます

玉藻

早くお戻りになってください

クラマ

クラマ

済まないね心配かけせて

玉藻

いえ…

クラマ

少し気になったんだよ”彼”の存在が

玉藻

彼?

クラマ

ミツルギと戦闘をし生き延びた青年よ

玉藻

………鬼神丸、ですか

クラマ

おや?名を知ってるのか玉藻

玉藻

以前俺も会ってますからね

クラマ

その時なぜお前は手を下さなかった?

玉藻

玉藻

俺がやる前に殺られると思ったからです

玉藻

アイツは大した実力者ではなかった

玉藻

だからきっと道中でくたばると判断したんですよ

玉藻

しかしまぁ………

玉藻

結果としてしぶとく生きてそのうえミツルギと互角となると

玉藻

驚異であることは確かになりましたね

クラマ

クラマ

実力は対してなかったのかい?

玉藻

俺が会った時はですよ

玉藻

ミツルギとやり合うまでの僅かな期間で

玉藻

ここまで成長するなんて予想できません

クラマ

そうねぇ…

クラマ

確かに私でも見逃したわ

玉藻

今はもう脅威以外の何物でもないです

玉藻

俺の部下たちに監視はさせてます

玉藻

また、必要であれば部下たちに戦闘をしかけてもらい

玉藻

その戦闘結果を採って今後に活かすことも検討してますが…

クラマ

そうねぇ……

クラマ

クラマ

実は私今日のお昼頃に彼と接触してるの

玉藻

クラマ

実際に会ってみて彼の実力を見て見たかったんだけども

クラマ

会った時はやはりミツルギに匹敵する力は感じられなかった

クラマ

けど、何か違和感を感じたのはあったわ

玉藻

違和感、ですか…

クラマ

私達で言えば彼からは2つの属性が感じられた、と言えば分かるかしら?

玉藻

つまり、人格がふたつあると?

クラマ

予想に過ぎないけどそうね

クラマ

そのもう一つの人格がきっとミツルギと同等の力を有してると思うの

玉藻

なるほど…

クラマ

で、私はそれの答え合わせがしたい

玉藻

!!

玉藻

まさかあなたが直接?

クラマ

えぇそうよ

クラマ

私もずっと里内でじっとしてはられない

クラマ

たまには羽を伸ばしても宜しくなくて?

玉藻

お気持ちは分かりますが

玉藻

今あなたが里をぬけてしまったことで

玉藻

里内では少し混乱が起きてます

玉藻

申し訳ないですが今はその気持ちを抑えていただけないでしょうか?

クラマ

……お堅い考えね

クラマ

けどまぁ里に混乱を招くのは私も望んでない

クラマ

クラマ

なら、あなたの部下を使って裏の人格を出させてくれるかしら?

玉藻

可能ですけどそれをしてどうするおつもりで?

玉藻

俺がその報告書を作り提出すればいいですか?

クラマ

いえ、私が直接見るのよ

玉藻

クラマ

簡単な話

クラマ

私は妖術で人に完璧に化けることが出来る

クラマ

だから彼に簡単に近づくとができる

クラマ

これを有効的に使うのよ

クラマ

ベタなシチュエーションを作ればいいわ

玉藻

玉藻

俺の部下たちを使ってあなたを襲わせればいいんですね?

クラマ

その通り

クラマ

それで助けを求める形で彼に接触するわ

玉藻

…分かりました

玉藻

その裏人格を呼び出せる程の人物を用意するので少し時間を貰います

クラマ

構わないわ

クラマ

私も私で少し調べたいことがあるからね

玉藻

玉藻

まぁ、分かりました

玉藻

では、俺はこれで…

妖陣営の九尾組大将『クラマ』

九つの尻尾を持ち、圧倒的なまでの妖術を扱う妖陣営の中心的人物の一人

彼女は戦闘もできるが得意とするのはその変化能力の高さを用いた潜入行動

もともと彼女は暗殺部隊の出自でその変化能力もそこで培われたものである

人も妖も堕とす程の美貌の持ち主でそれも一つの武器として扱い敵から情報を得た後妖術によって暗殺するのが彼女の十八番である

クラマ

クラマ

あの子の名は鬼神丸と言うか……

クラマ

玉藻と同じ異端視の一人

クラマ

その実力私に見せてみろ……

クラマ

気に入れば、そうじゃな………

クラマ

私の駒として扱ってもいいかもしれんなぁ

クラマ

ふふっ…

クラマ

ふふふ…………
loading

この作品はいかがでしたか?

50

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚