典人さんが亡くなった
あれから舞衣はほとんど喋らない
遺言のメモを渡しに来てから
ずっと自室にこもったままでいる
浩介
浩介
奏多
浩介
奏多
浩介
浩介
奏多
浩介
奏多
微妙な雰囲気が流れる
そんな中、加奈子の様子がおかしい事に気づいた
加奈子
加奈子
加奈子
どうやら衝撃的な内容だったようで
加奈子
加奈子
そう叫んで舞衣と同様部屋に篭ってしまった
隆二郎
結花
気まずい空気が流れるばかりで
静寂を破る者はいなかった
それでもその時はやって来る
とうとう闇の世界へ行く
でもそのためには
闇の世界へ繋がる場所を探さなければならない
私たちは典人さんとお別れし
旅立った
奏多
あの化け物たちが落としたもので
その場所を探した
浩介
隆二郎
結花
美空
舞衣
加奈子
奏多
私たちは
その神殿の様な建物へ入った―
中は真っ暗で
何も見えない
結花
隆二郎
そこは朽ちた城のようで
あちこちの壁はボロボロに欠け
蔦が生い茂っていた
奏多
暫く静寂の間が続く
聞こえるのは少し湿った地面を
ひたひたと歩く私たちの足音だけ
ひた、ひた。
数人分の足音。
美空
なにか違和感がある
…………
美空
美空
前にいる結花の肩を叩く
結花
結花
美空
美空
美空
結花
隆二郎
奏多
美空
結花
隆二郎
加奈子
舞衣
舞衣
舞衣が無言で手を上げる
奏多
みんなも異変に気づいたようだ
1人
こんな静寂をいつも破る人がいない
奏多
奏多
そこで私たちは
一旦引き返す事にした
入口付近まで戻る
すると
舞衣
結花
それは
蔦にがんじがらめにされ
身動きが取れない浩介さんがいた
しかも
浩介さんの意識はなく、
そこには結花の嫌いな虫が
うじゃうじゃと浩介さんを覆っていた