終わりです。
覚悟しなさい。
ボワッ
夜桜猫
バンッ!
バコンッ!
夜桜猫
それは突然の事だった。
近くで何かの発砲音がなり、
女性のいる地面で 何かが刺さり爆発した!
女性はいち早く後方に 下がり、回避していた。
先程、女性の立っていた 地面を確認すると、 黒い剣が突き刺さっている。
夜桜猫
館の時に見た…)
スタッ
夜桜猫
夜桜猫の目の前に 何者かが上から降り立つ。
夜桜猫
第56話
『正体不明』
夜桜猫の前に立つその者は 黒いフードを覆い 被っている。
長髪らしく首の左から 胸下まで黒い髪がまとまって 降ろされており、
左手には銃が握られている。
夜桜猫
夜桜猫
よく分からない…)
仲間さんですか?
会うとはな…
ダッ!!
ブンッ!
ドカッ!
夜桜猫
フードの人物は 瞬時に女性に近づき、 彼女の腹部を蹴りつけた。
女性は勢いよく 後方に立つ樹に背中を ぶつけると、
フードの人物は 間もなく女性の頭に、 銃口を突きつける。
起こしに来たか?
騒動だ。
夜桜猫
デタラメを吹き込み
魔具を渡し、
闇へと落とさせて
街を破壊させる。
お前だと聞いたが、
してるだけですよ。
なんてありません。
本当に貴方は誰です?
なさそうね?
人間とは思えない
程の…
門が完成し災いが
現れる…という物だ。
お前は持っているだろう。
必ず従うと
思っているだろう。
大間違いだ。
貴様のした行いに
深く傷つき、
抱いている。
平和なこの世界もな、
中でも一番だ、
想定外の存在だ。
満たされる前に、
奴は貴様を殺し、
復讐を始めるだろう。
夜桜猫
ついていけない。)
夜桜猫
一体、何の話を
してるの?)
どうなろうと
どうでもいい。
奴の望みどおりには
なってはならない。
使えないように
してやる。
面白い冗談を
言いますね…。
女性はニヤニヤと笑っていたが、 不意に笑顔が消え 真顔となる。
必ず成し遂げる。
全て始末すればいい…。
スッ
突然、フードの人物と 女性に何か黒いものが 飛びかかる。
二人は離れて、 飛んできたそれを避けた。
ガルルルッ…
襲って来たから
仕込んだ物達か。
上手く馴染めなかった
ようだな…
二人のいた場所には 野犬がおり、 二人を威嚇している。
夜桜猫
時間ロスはできん。
スッ
女性の背後から 別の野犬が襲いかかる。
しかし、女性は 瞬時に上空に浮かび避けた。
コントロール不可か。
貴様らを
始末するには
十分であろう。
ウゥッ…
ガルルッ!
夜桜猫とフードの女性の 前方から続々と 野犬が現れる。
夜桜猫
ボワッ!
夜桜猫
二人と野犬を囲むように 黒炎の壁が出現した。
夜桜猫
女性は遠くを見て、 怪しく笑う。
ではないな。
滅びへと向かうだろう…。
死ぬといい。
女性は上空に浮かびながら この場を去っていった。
始末すべきだった。
夜桜猫
起きてるのか
分からない。)
夜桜猫
どういう事?)
夜桜猫
貴方は…。
私はお前を殺す。
夜桜猫
夜桜猫
相手をしよう。
この森から出て、
東か北に逃げろ。
確実に騒動に
巻き込まれるようだ。
夜桜猫
ありまして…
夜桜猫
ダッ!
バンッ!
女性は襲いかかってきた 野犬の胸元を瞬時に撃ち抜く。
すると、 撃ち抜かれた野犬は その場に倒れた。
バンバンッ!
続けて他の野犬にも 向かって撃った。
だが、野犬は軽々と避ける。
夜桜猫
素早くないですか?
本来以上の
力が出てるのだろう。
夜桜猫
出口が…
夜桜猫
魔法だから
これも壊せるんじゃ…)
開ける。
あっちに飛び降りろ。
夜桜猫
夜桜猫
崖なんだけど…)
まだ他にもいる
可能性がある。
始末しても炎の処理が
間に合わず焼け死ぬ。
逃げ道は
後ろしかない。
夜桜猫
この高さは…さすがに…
お前は死なない。
夜桜猫
どこから来るの!?)
夜桜猫
ここで死ねって
言ってる?)
夜桜猫
夜桜猫
夜桜猫
やる事が沢山ある!)
夜桜猫
漫画最後まで
完結してないし、)
夜桜猫
行きたい猫様カフェや
タピオカ店沢山あるし、)
夜桜猫
心配かけたくないし、)
夜桜猫
それでいい。
その時ではない。
夜桜猫
ガチャッ
バコンッ!
銃口から出た黒剣が 後方の炎の壁に刺さり、 爆発した。
そして、 炎の壁が壊れ 後方の崖へと道が開く。
夜桜猫
待って下さい!
夜桜猫
夜桜猫
私はいつか死ぬ
みたいな…
ドンッ!
夜桜猫
フードの人物は 夜桜猫の肩を勢いよく押した。
押された夜桜猫は バランスを保てず、
シュッ!
重力に従い 崖から落下する。
夜桜猫
~夜猫依頼事務所~ 事務員室
青影
青影
バグってて詳しい場所
がわかりません…
夜桜
時間か。
夜桜
なければいいが…
青影
青影
いいのでは…
夜桜
特殊な場所らしい。
夜桜
遭難するだろう。
夜桜
すれ違いになる
ケースもある。
青影
出るのが困難とか
聞いたな。)
夜桜
経っていない。
夜桜
からだな。
青影
夜桜
夜桜
起こしてくる。
青影
夜桜は事務所を出ていった。
青影
パキッ
パキパキッ
青影は上着の中ポケットに 手をいれ、貝殻のペンダントを 取り出した。
そして、貝殻を開き 中を見つめる。
青影
…1週間前、
白樹
立浪 義信
(たつなみ よしのぶ)。
白樹
住みながら
働いてるようだ。
白樹
幹部以外と会う事も
あまりないようで、
白樹
時間がかかって
しまった。
青影
加担してるんですか?
白樹
加担している。
白樹
薬剤の制作、実験。
白樹
被験者に使われたようだ。
白樹
「狂化事件」に
使われた注射器の液体も…
青影
白樹
免れないだろう。
白樹
あるいは死刑…
青影
青影
ありがとうございます。
白樹
私達が彼を含めた
幹部の逮捕を
担当するが、
白樹
急変すれば
彼に会うことに
なるだろう。
青影
進んでしまった。)
青影
つかない方に…)
青影
もっと警戒するべき
だった…)
青影
止められてたはずだ。)
青影
トントンッ
青影
突然、青影の肩を誰かが 優しく叩き、 彼は振り返った。
青影
闇桜
青影
闇桜
青影
青影
闇桜
青影
パキパキッ
青影
青影は音を聞き、 周りをみる。
事務所内は 氷が広がり、気温が かなり下がっていた。
青影
青影
青影は慌てて、 元に戻した。
青影
青影
闇桜
青影
青影
入れましょうか?
闇桜
青影は上着のポケットに 貝殻のペンダントをしまい、 ピンク色のコップに 温かいココアを用意した。
青影
青影が机の上にコップを そっと置くと、 闇桜はコップを持ちゆっくり と飲み始めた。
闇桜
青影
寒いの苦手なのか?)
青影
ブルブルしたけど…)
闇桜
闇桜
一年中心地よい
暖かさでね、
闇桜
場所は苦手なのよ…。
青影
青影
闇桜
寒くなかったの?
青影
青影
寒さに耐性がある
みたいで…
闇桜
青影
全然駄目なんですよ。
青影
暑い地域なんですが…
闇桜
北の街?
青影
青影
有名みたいですね。
闇桜
闇桜
闇桜
新鮮で美味しいし、
時間を忘れてのんびり
過ごせる。
青影
いい地域だったな。)
闇桜
この街に来たの?
青影
青影
流れ着いた
感じですね…
闇桜
青影
色々ありまして…
闇桜
原因だったりする?
青影
青影はきまずそうに 視線を逸らした。
闇桜
悪いよね?
闇桜
冷気が発生してて、
ボーッとしてるし、
闇桜
寝不足で寝てる事多い。
青影
青影
不真面目な態度だよな。)
闇桜
闇桜
今日は危険よ。
闇桜
コントロールが
効かなくなる可能性
がある。
青影
まずいよな。)
青影
迷惑がかかる。)
闇桜
青君自身が一番心配よ。
闇桜
命に関わるでしょ?
闇桜
死んじゃうん
じゃないかって…
青影
闇桜
青影はふと 闇桜の方を見る。
彼女の顔からは 不安げな表情が伺える。
青影
掛けてしまってたん
だろうか?)
闇桜
最近は全然
寝れなかったわ…。
闇桜
すぐに目覚めるし…
闇桜
さっきはさすがに
眠くて寝たけど…
青影
青影
かなり迷惑を
かけてるな。)
青影
スッ
青影
青影が言いかけた瞬間、 闇桜は彼の口を 手の平で塞いだ。
闇桜
闇桜
何に悩んでるか
話してほしい。
闇桜
青影







