wrwrd!の短編集2

あれからどれだけの年月が流れたの…？

何で誰も来てくれないの…？

今じゃ狼のウルちゃんとの2人ぼっち…

明るかった部屋も、今じゃ真っ黒の空間でしかなくなって

怖いよ…

ねぇ

何で誰もいないの

何で助けてくれないの

どうして

どうして…

僕をおいていったの？

『管理人さん』

Errorが発生しました

対処出来ません

アクセス出来ません

バックアップ失敗

接続失敗

取り返し不可能です

システムを終了いたします

……………………

※これがその他の字幕

これが心の声

これがナレーター

これがキャラクターの重要なセリフ

以上

何も無いこの空間はとても退屈 でしか無い…

ただ、目の前にドアがあることを除いては

入ってみても良いものだろうか

でももうウルと遊ぶのも飽きた

動かなくなったペットを、いとも容易く捨てた君は

目の前のドアに手をかける

ｶﾞﾁｬｯ…(ドアが開く音

ドアを開けた瞬間

引き込まれるようにして入り込む

地面は無く

落ち、浮遊するような感覚が走る

少しすると

その浮遊感はなくなり

地に足をつける

が

しばらくすると立てなくなるだろう

自分を形成している物体が

自立する力を失い

ばたりと倒れ、やがて瞼も落ちる…

目を開けてみれば、知らない空間だった

自分の体は何故かボロボロで

立てないほどに出血していた

銃声だろうか？

耳を澄ませれば

鼓膜を裂くような悲鳴

脳まで響く銃声

ヘリのプロペラ音

これほどまでに地獄を経験したことがあるだろうか？

全てに耳を傾けた後

嫌でも気づいてしまうだろう

今ここで起こっている惨状を

こんなに自分の体は『幼く』て小さかったっけ…？

そもそも…前の記憶が思い出せない…

僕は…一体、今まで何して…

イヤだよ……ｯﾎﾟﾛﾎﾟﾛ(泣

気づけば白い部屋にいた

周りの大人達が騒ぐ

だが、1人だけ…1人だけ

周りとは違うようなオーラをまとった男が目の前に現れる

あれ…何で

思 い 出 せ な い の ？

『zm』さん

また、この夢だ…

ここに来た時の夢をたまに見るようになって…何ヶ月経つだろう？

sn兄に検査してもらったところ僕の体は12歳前後らしい

…未だに昔の記憶は戻らない

もしかしたら無くしていたほうが辛くないのかもしれない

だから

…だから

今日も、見て見ぬふりをする

今ある幸せを噛み締めて

記憶の欠片1

『???????』