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明星の自宅

寝室

樋宮 明星

………

シロ

………

明星が熟睡し

その間に必要な物を追加で恋が買いに行き

することもない私は

スマホをいじるのも飽きて

寝息をたてる明星を何となく見た

樋宮 明星

………

シロ

………

シロ

((もう外暗い

私はカーテンを閉めようと立ち上がった

シロ

はずだった

シロ

伸びる

樋宮 明星

……ん

ベットから伸びた明星の手が

服の袖を引いていた

シロ

伸びる

樋宮 明星

…ごめんて

まだ少し力のない声

しかし

シロ

樋宮 明星

これなら

樋宮 明星

えぇ?

手首を覆う

熱い体温に目を見開く

シロ

そういうことじゃ

シロ

ないんだけど

樋宮 明星

帰らんといて

シロ

…あ…

樋宮 明星

なぁ

樋宮 明星

頼むから

樋宮 明星

まだここにおって

口を挟む余地もなく

明星はとても寂しそうな声を出す

シロ

…離して

樋宮 明星

シロちゃん

ぐっと

手首を掴む手に力がこもる

シロ

離して

樋宮 明星

やだぁ

樋宮 明星

シロちゃん…!

シロ

あけほ…

シロ

っ!!!

そして次の瞬間

手首を掴む大きな手は

一際強い力で

私を自分の方に引き寄せた

シロ

樋宮 明星

………

ベットに横になる明星を覗き込むような形で

私たちは視線を交わす

シロ

痛い

樋宮 明星

うん

熱にうだった瞳は

彼の発する言葉のように

今にも溶けてしまいそうな感じがした

シロ

痛い

樋宮 明星

…ごめん

さっきよりも言葉に宿した怒りを感じとったのか

しぶしぶ明星は手を離した

シロ

っ!!

そしてその手は

樋宮 明星

ふふ

樋宮 明星

やっぱり

樋宮 明星

怒ってる顔もかわぇぇなぁ

迷いなく私のつけているマスクを下ろした

生ぬるい空気

湿った温度

少しの汗のような匂い

一気になだれ込んできたものに

一瞬思考が鈍る

シロ

なに

そして

ふつふつと

熱を持ち湧き上がり始める感情

樋宮 明星

……

樋宮 明星

だって

樋宮 明星

めずらしいやん

三日月形に緩く細まる

樋宮 明星

シロちゃんが甘やかしてくれるん

悪魔の瞳

シロ

恋と取引した

シロ

それだけ

樋宮 明星

ははっ

樋宮 明星

そんなもんやと思うたわ

熱い大きな手は

無遠慮に私の頬をなで

樋宮 明星

なら

樋宮 明星

なおさらやね

包み込むような形におさまる

樋宮 明星

シロちゃん

樋宮 明星

…帰らんといて

シロ

……

シロ

((あぁ…

ぷつん

張りつめていたなにかが

切れた

シロ

……

シロ

明星

私は明星の名前を呼び

頬に添えられた手を

自分の手で重ねる

樋宮 明星

…!

樋宮 明星

……シロちゃん

シロ

………

シロ

((あぁ…

シロ

((やっぱり…

いつも通り笑っている

いつも通りのその人懐っこい笑顔の中に

ほんのひとさじ

混ざりこんだ、「落胆」

樋宮 明星

っ!

あぁ、ほんとに最悪

私はその手首をつかみ

宙に放った

樋宮 明星

え…

そして素早くマスクで顔を覆い

シロ

……

樋宮 明星

っ…!!

ぐっと

顔を明星に近づけた

樋宮 明星

シロ…ちゃん?

シロ

ふざけんな

樋宮 明星

え?

シロ

私は

シロ

あんたの客じゃない

樋宮 明星

シロ

「代わり」じゃない

樋宮 明星

……

樋宮 明星

ごめん…シロちゃ…

ガチャっ

樋宮 明星

少し遠くで玄関の扉が開く音がした

シロ

帰る

樋宮 明星

…!

樋宮 明星

待って!

また伸ばされた手を

今度はかわしてその場に立ち上がる

シロ

いや

樋宮 明星

っ!

私はそのまま明星の方を見ることなく

拒否を突きつけて

部屋を出た

綾戸 恋

あ、シロちゃん

シロ

帰る

綾戸 恋

綾戸 恋

明星…なんかやらかした?

シロ

………

綾戸 恋

あー……

私は何も言わずに玄関へ歩いた

綾戸 恋

ちょっと送ってくって

綾戸 恋

外暗いし

シロ

真央呼ぶ

綾戸 恋

あー

綾戸 恋

うん

綾戸 恋

了解

綾戸 恋

気をつけて

シロ

……

私は振り返らずに玄関のドアを開けた

綾戸 恋

ちょ…

綾戸 恋

なに笑ってんだよ

綾戸 恋

お前

少し遠くで恋の声がしたが

小さなそれは私にまで届かない

私はメッセージアプリを開く

すると

宇京 真央

帰り迎え必要なら連絡して

菅野 揺

おこげの肉球うまくとれた

数分前に届いていたその2件メッセージに

小さく笑みをこぼした

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