テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
転校2日目。 朝から私は、もうすでに ころんとるぅとにロックオン されていた。
ころん
廊下でいきなり背後から 声をかけてきたのは、ころん。
悪戯っぽい笑顔で覗き込んでくる。
るぅと
すかさずるぅとが横からツッコむ。
彼の敬語は柔らかいのに 棘がちょっとだけ潜んでいる。
ころん
るぅと
ころん
るぅと
2人の言い合いは教室に 入ってからも続く。
目の前で繰り広げられる バチバチに、私はただぽかん。
桜咲ひより
思わずジェルに助けを求めると 彼は関西弁訛りで肩をすくめた。
ジェル
桜咲ひより
私にはケンカにしか見えないが、 周りのクラスメイトは慣れたもので まぜ太とあっきぃが教室の隅からひやかす。
まぜ太
あっきぃ
さらに、教室のドアがガラッと開いて 明るい声が響いた。
ぷりっつ
ぷりっつだ。彼も関西弁で ころんたちのやり取りをニヤニヤ見ている。
ぷりっつ
ころん
ころんが抗議する。
るぅと
と、るぅとがすかさず私に同意を求める。
桜咲ひより
両方の視線を浴びて、心臓がバクバク。でも、不思議と嫌な気持ちはしなかった。
からかわれているみたいなのに、 どこか楽しそうで、温かい。
桜咲ひより
私が小さく笑うと、ころんとるぅとが 「え?なに?」と同時に首を傾げた。
ジェルが吹き出す。
ジェル
転校二日目にして、私はすでにこのクラスのドタバタに巻き込まれていた。
でも、その渦の真ん中は案外心地よかったりする。