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オレは、いつも通りだ。 周りの雰囲気に合わせるし、 周りの話にものる。
いつも通りだ……。 うん……それが……。
でも、オレには 親友以外に話していない話があるんだ。
……昔の事だ。
〜数年前〜 〜Lize、幹部〜
レグルス
レグルス
オレの名前はレグルス。 と言っても、これは仮名だ。
いつも通り、オレは 部屋の中で一人、大人しくしていた。
研究員
レグルス
研究員
レグルス
特訓も、いつも通りだ。
それは、今日までな。
〜別室〜
レグルス
研究員
研究員
レグルス
魔力の発症期というものが あったのか、一瞬オレの魔力が 爆発して、その場が燃えてしまった。
幸い近くに消火器があったから 炎は数十分かけて消えた。
研究員
レグルス
レグルス
その炎で人を殺しかけた。 それがオレの人生初の 『失敗』だった。
その『失敗』が これからのいつも通りを変えてしまう ものになってしまった。
研究員
レグルス
レグルス
研究員
レグルス
いつの間にかその場は 騒ぎの場になっていた。 研究員は集まって、 オレを冷たい目で見ていた。
当時何も出来なかったオレは ただ、震えることしか出来なかった。
それにオレはSB型のレグルスだ。
仮人間の位で例えると 『上級の上級』と言うトップの位だ。
これくらいの魔力があっても 別に普通ってところだ。
だが、研究員はその力を見た事が なかったのだろう。 オレを『危険人物』だと 見るようになった。
いたい……っ!!!!
やめ……っ! やめて!!!!!やめてやめて!!!!!!!
うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ──────!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
その時のオレには ある言葉達が耳に届いた。
『結局コイツも使えないな。』
『周りを見ずにやってんだろ。』
『我々を傷つける程度のやつだなんて……もしかして『失敗作』か?』
『SB型は中々ないからな。……いきなり失敗作が出来たのか。』
『これは、ちゃんと躾た方が良いな。』
〜個室〜
レグルス
初めて 『痛めつけられる壊さ』 を覚えてしまった。
初めて 『自分の存在価値』 を知ってしまった。
レグルス
研究員は オレの事を『失敗作』と呼んだ。
初めて『道具にされた』感覚だった。
レグルス
研究員
レグルス
でも今回からは 特訓だけじゃなくなった。
特訓だけじゃなくて 『体罰』までやられるようになった。
レグルス
研究員
研究員
研究員
レグルス
レグルス
日に体罰は酷くなっていく。 最悪の場合、殺されかけた。
酷い日は、覚醒剤まで飲まされた。 他にも薬物乱用で 無理やり飲まされたこともあった。
〜別の日〜
レグルス
研究員
レグルス
大量摂取してしまった日もあった。
薬物乱用。体罰。 更には『拷問』のようになっていった。
レグルス
研究員
レグルス
レグルス
まさか『失敗』が始まりで こうなるとは思いもしなかった。
苦しくて、痛くて、気がつけば 『自身の感覚を失った』
と言うより 『人より感覚が狂ってしまった』
体自身は無理してるのに 『大丈夫』だと思ってしまったり 体自身はもう死にそうだって言うのに 『ちょっと苦しいくらい』と 思うようになってしまった。
簡単に言えば 『無理しやすい体になってしまった』 という事だ。
そんなある日、 オレはある奴と出会った。
新しい部屋に来た時だった。 そこで出会ったのは……。
ウラヌス
オレの『今の親友』だった。 名前はウラヌス。
金色と赤色のオッドアイが 凄く印象的で、何より 『怖いくらい綺麗なヤツ』だった。
それに『ずっと無表情』な奴だった。
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
するとウラヌスは、足をゆっくりと 動かして、ベッドの上に乗った。 絵本を開いて、読み始めた。
レグルス
ウラヌス
レグルス
そりゃあ最初は気まずかった。 話さないし、なんなら 近付く気にもなれなかった。
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
レグルス
取り敢えず笑って言ってみたけど ウラヌスは笑わず、ふぅんと言って 絵本を読んでいた。
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
博士というのは、ロストの事だ。 博士が作ったものを大切にしてんだ と少し意外に思った。
レグルス
ウラヌス
『No Title』と言う本だそうだ。
レグルス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
無愛想だけど、良い奴なのかな とオレは思った。 オレはその絵本に目を通した。
その本は不思議だった。 ウラヌスに似た男の子のお話だった。
ページ数はかなりあるのに 途中からは『白紙』になっていた。
でもオレにはこんな印象が残ってた。 今描かれてあるページの 最後の方には……。
その男の子と一緒に 『オレに似た男の子』が 描かれてあったという事が……。
レグルス
ウラヌス
レグルス
レグルス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
あの日が境目に、 オレ達は、まぁ仲は良くなった。
って、勝手に思ってる。 多分そうだろうとは信じている。
でもそんな中 研究員からの拷問は、収まらなかった。
どんなに酷い怪我をしてきても オレはウラヌスにこう言った。
レグルス
笑顔で、そう言い続けた。 拷問の事は、ウラヌスには 絶対に言わなかった。
オレの『情けなさ』で 『嫌われたくない』って 思っていたから。
ウラヌスは、無表情だが オレの事を最近見るようになった。
何見てんだろって思ったけど それがまさか……。
『救われる事』に なるなんてな。
〜別の日〜
オレはまた特訓という名前の 拷問を受けに行った。
その帰りで、部屋に戻ると、 オレは倒れてしまった。
『無理をしすぎた』 『もう動けない』 『死にそう』
体はそう言ってるのに オレは感覚が狂ったから 『平気』だと思って立ち続けた。
だが、それは 『無理をしすぎてしまった』のだ。
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
その後、ウラヌスは 様子が変だって思ったんだろうな。
暫くオレの看病をしてくれた。
まだ……動けるのに……。 心はそう思ってしまう。
もう……動かないで……。 体はそう思っている。
でも、それをウラヌスに言いたくない。
嫌われたくない。 そう思ってたんだろうな。
それでもオレは その事をウラヌスに隠していた。
またオレは いつも通り、拷問を受けていた。
もう体罰とか薬物乱用とか そう言うものじゃない。 もう、拷問だ。
おかげで、体は感覚が狂い、 無理をする程、体に負担を掛けた。
レグルス
レグルス
レグルス
だがその痛みは 『死んでもいいくらい』の物だ。
すでに痛いはずが 『無痛』だと感じてしまった。
……その時、扉が開くような音がした。
レグルス
研究員
研究員
ウラヌス
ウラヌス
研究員
ウラヌス
研究員
ウラヌス
研究員
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
誰か来た事によって 急に感覚が可笑しくなった。
痛くなかったのに、痛かった。 助けてって思った。
研究員
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌスは子供にも関わらず 大人である研究員を蹴り倒し ぐっ!と小さな両手で 研究員の首を絞めた。
研究員
ウラヌス
研究員
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
本当は体は無理をしている状態 だったが、博士を呼ぶために その体を動かした。
その結果 博士がその研究員をなんとかする ことになり、 オレは、ウラヌスと部屋に戻った。
〜部屋〜
ウラヌス
ウラヌスは、やはり気にしていたのだろうか、オレに質問をした。
レグルス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
オレは、言うしか無くなった。 ウラヌスに真実を打ち明けた。
ウラヌスは無表情で聞いていた。 たまに頷いてくれた。
オレは、あぁ、嫌われたな。 と思いながら、話していた。
でも、ウラヌスはそんな事しなかった。
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌスは、オレの頭を撫でた。 そしてこう言った。
ウラヌス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
何故か泣きそうになった。
『認められる』って……。 なんでこんなに……。
『嬉しい』のかな……。
オレはその日から ウラヌスにお返ししようと思った。
出来る限り、感情を教えたり、 周りのものも色々教えてあげた。
オレが教えるものばかりで 飽きられるかなって思ったけど それでもウラヌスは 『オレのそばに居てくれた』
とても、嬉しかった。
心から、『親友』に感謝してる。
あれから ウラヌスとずっと仲良くしてる。
レグルス
ウラヌス
レグルス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
レグルス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
レグルス
ウラヌス
〜現在〜 〜夜空の下〜
レグルス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
レグルス
ウラヌス
レグルス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
レグルス
ウラヌス
ウラヌス
レグルス
そして、オレらは、 夜空を満喫していたのだった。