両腕を切り取られ、目の前で行われる地獄の準備にただ身を捩ることしか出来なかった。
ブレスト・リッパー改良版、お兄様お気に入りの拷問器具だ。
通称スペインの蜘蛛。それは掴む為に使っても良いが、真価を発揮するのは吊るしてからだ。
まぁ、今から私に使われるから、何となくどんな使い方か分かるだろう。
大英帝国
内側に棘が並んだそれを見て、お兄様は下品に舌舐りをする。
大英帝国
インド
インドは足早に部屋を出て、私を拷問する為のレストランの準備をし始めた。
大英帝国
腕を切り取られ、血液が流れ出す私を見たお兄様は、 突然真顔になった。
大英帝国
話の流れが掴めず呆気に取られていると、 お兄様に脇腹を小突かれる。
大英帝国
大英帝国
そこまで言われて、お兄様の言わんとすることが分かった。
イギリス
いそいそと準備を進めるインドの前で、喉を震わせお兄様に懇願する。
大英帝国
インド
そう淡々と告げるインドを、お兄様は退屈そうな顔で見詰める。
突然此方に向き直すと、ブレストリッパー改良版を手に躙り寄ってくる。
大英帝国
インドは何時の間にか用意していた拷問器具をお兄様に渡す。
鉤爪の先に鉄球が付いている。ブレストリッパー改良版と併用して使う重り的なものだろう。
インドに肩を押さえられ、お兄様が鉤爪の重りを持って近付いてくる。
イギリス
暴れる私をインドは、口を手で抑え脚で体を固定した。
そんな全力で嫌がる私を見て、お兄様は唆られたようだった。
ぐちゃっばきばきっ
音がした後、白目を剥いて失禁する私の姿があった。
大英帝国
インド
インド
雑に浴槽に放り投げられ、慌てて顔を出す。
イギリス
息を吸おうと大きく開けた口から水が入り込み、沢山の水を飲み込む。
インド
インドに浴槽の底に頭を擦り付けられ、がぼがぼと口から泡を吐き出す。
インド
手を離され、冷たくそう言い放たれる。
やっぱりインドが優しいわけが無い。
だって、この広い屋敷の掃除を一国でやらなくちゃいけないし、お兄様と私のお世話をしなくちゃいけないし
私用の拷問器具を掃除しなくちゃいけないし、お兄様のご機嫌取りをしなくちゃいけないし、お兄様が出掛ける時の馬車の運転もしなくちゃいけない。
そんなインドが、私に優しくしてくれるはずなんてない。それに彼は人間で言えば十七歳くらいだ。
阿呆面で自分を見詰めてくる私を見て、インドは複雑な表情をした。
コメント
12件
なんと、出来損ないとは失礼な、しかも腕切り落とすとかやばたにえんやんエグ、๛(º言º)
お食事はイギギの腕とか…?
もぉぉぉぉ!!!何でそんな神なのぉぉぉぉ!!!!(訳:今回もこの様な素晴らしい作品をご提供いただきありがとうございます、次回も楽しみにしておりますありがとうございました)