両腕無し、全裸に足枷という何ともちんちくりんな格好にされた私は、インドに抱えられて戻って来た。
大英帝国
大英帝国
拗ねた口調でそう言われ、インドは一瞬眉を顰めた。
インド
インドは鉄球を重そうに片手で持ち上げると、先程差し込んだ場所と同じ所に鉤爪を刺す。
イギリス
肉と骨の間に無理矢理鉤爪を入れ込み、骨に鉤爪を深く刺す。
先端に重心が傾き、肩の骨が外れ肉にめり込む。
イギリス
痛みに思わず泣き出した私の姿に、インドは酷く興奮した様で、息を飲む音が聞こえる。
その頬は若干紅潮しているように見えた。
苦虫を噛み潰したような顰め面のまま、彼はもう一つの重りを手に取る。
イギリス
震え声を遮るように金属の擦れる音がすると、肉を割って重りが刺さっていた。
痛みから意識を逸らしたいのに、悲鳴が上げられない。
膝立ちのインドの腹に顔を埋められ、もがく度に鉤爪が動いて尋常じゃない激痛が駆け巡る。
イギリス
腹から顔を離され、漸く拷問の下準備が済む。
大英帝国
お兄様はインドにブレストリッパー改良版を渡す。
大英帝国
インド
インドがお兄様に食事を運んでくる。
お兄様はグラスの中でワインを転がして、それから僕を見上げた。
大英帝国
イギリス
太腿という名前が似合わない程痩せた脚に、スペインの蜘蛛が噛み付いて離さない。
肩の重りのせいで上半身が千切れそうな中、必死に正気を保った。
まぁ、ガスのせいで気絶出来ないというだけなのだが。
大英帝国
インド
インドは身を屈めて、お兄様に耳を貸す。
インド
スペインの蜘蛛の内側に付いた棘が、僕の太腿の肉を抉った。
そこから血が流れて、脇腹を通って、テーブルクロスに垂れた。
大英帝国
イギリス
みぢみぢっ!
大英帝国
泡を吹いて白目を剥く私を楽しそうに眺めながら、食事を摂るお兄様が恨めしくて堪らなかった。
何とか正気を取り戻すと、脚を見た。
…千切れている。
左脚の根元が千切れかけている。亀裂が入って、だらだらぼたぼた血が止まらない。
血液が次々テーブルクロスに垂れて、雨の日の窓みたいに見える。
インド
インドの手元で何か光ると同時に、お兄様の歯が煌いた。
大英帝国
コメント
9件
ぬ、、息子ということはアメさんも、、?!!✨️
今回のお話も最高です . . !👍🏻 大英帝国様がイギリスの苦しむ姿を眺めながら食事を嗜むのが結構深く刺さりました . . ( ́ཫ`)
今回も最高でした!! これからも応援してます!!