コメント
4件
2029年8月11日
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
――帝国新聞の鈴木です
退去時期の決定していない ステージ3以下の国民への
支援策が具体的な形で 出ていません
国として、気象庁として
どのようなお考えをお持ちですか?
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
――大日放送の矢部です
わたしもそのひとりですが 国民のなかには
今回の「ガス」噴出が 早まるのではないかと
懸念している人も 多数います
いまできる対策は なにかあるのでしょうか?
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
――アサヒ放送の大槻です
「ガス」噴出後は 日本はもう人間の住めない国に
なるのでしょうか
それとも ふたたび戻れる日が
来るのでしょうか
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
気象庁
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
立
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
立
サワタリ
サワタリ
立
立
立
立
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
サワタリ
サワタリ
立
立
辺りは昼を迎え
見通しもよくなっていた
立とサワタリは 安全なルートを抜けて
立の実家がある地点まで 戻ってきた
立
立は息を飲んで
変わり果てた街並みを
うち眺めた
細い煙を出し続けている焼け跡
完膚なきまでにバラバラにされた アパート
窓ガラスが破られ スプレーで汚い文字が書かれた 新居
サワタリ
サワタリ
サワタリは 崩落しそうだが 僅かにもとの姿をとどめている
住居を指さす
ふたりは住居に駆け寄って シェルターの位置にあたる部分から
瓦礫をのけ始めた
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
立
ときには支柱を ふたりで持ち上げながら
ひたすら瓦礫を除ける
立
立
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
サワタリ
立
立は地面にある ドアノブを捻り
重い扉を持ち上げた
立
僅かに持ち上がるものの
完璧には持ち上がらない
サワタリは そのノブに手を添え
垂直に持ちあげた
すると きしむような音を立てながら
ゆっくりとドアが開いた
ドアを開けきったところで サワタリはつっかえ棒に
近くにあった木材を使う
サワタリ
立
立は地下へ続く階段へと 飛び降りた
地下は真っ暗で なにがどうなっているのか
よく分からない
立はスマートフォンを取り出し 小さいライトをつけた
立
立
立
サワタリ
サワタリも自らのスマートフォンで 部屋の中を照らす
立
立
階段を降りたところの壁に 照明のスイッチが取り付けてある
立はスイッチに駆け寄り 手を伸ばした
部屋が照らしだされた その瞬間
立は自らの目を疑った
立
スイッチの横には 「遺書」と記された封筒が貼り付けられていた
立
立
立
茶化すように笑い 振り向いて部屋の中央を見る
立
立
立
立
立
部屋の天井から ロープが2本伸びている
その下部には
顔を真っ青にした 人間がふたり
それぞれ首を吊っていた
立
立
立
立
立はその場に崩れ落ちて 数時間前に飲んだものを
全て吐き出した
そして声を上げて 泣き出した
一方サワタリは目を見開いて
自殺した立の父母を凝視していた
その目には涙が浮かんでいた
そして手の指先が 自らの意に反して
わなわなと震えていた