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最近、町田くんと話していない
わざと避けてるわけじゃない
でも、休み時間も放課後も、何となくタイミングがズレている
...それだけの事なのに、少しだけ変な感じがした
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
思わず答えた自分に驚いた
鈴木 夢(すずき ゆめ)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
風林 燐音(かざばやし りんね)
言いながら、心のどこかがモヤッとした
鈴木 夢(すずき ゆめ)
夢はそれ以上、何も言わなかった
放課後、私は1人で図書室にいた
風林 燐音(かざばやし りんね)
どこかで「もしかしたらいるかも」と思っていた自分に驚いた
......探してた?私、今、探してたの...?
風林 燐音(かざばやし りんね)
呟いて、その場にしゃがみ込んだ
風林 燐音(かざばやし りんね)
否定するようにまた呟く
そうでもしないと、気持ちが揺れてしまいそうだった
帰り道、夢と駅まで歩く
夕方の風が強くて、髪が顔にかかる
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
風林 燐音(かざばやし りんね)
夢は即答しなかった
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
止まってない
そんなの、私だって気づいてた
...でも、気づきたくなかった
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
私は答えなかった
ただ、小さく頷いた
朝の昇降口
靴箱の前で靴を履いていると、ふと誰かとすれ違った
風林 燐音(かざばやし りんね)
町田くんだった
手にはイヤホン。いつものクールな表情
町田 琉依(まちだ るい)
でも、私をチラッと、ほんの一瞬だけ見た
風林 燐音(かざばやし りんね)
私は反射的に俯いた
目が合いかけたのに、見なかったのは私の方だ
風林 燐音(かざばやし りんね)
”ほんの数秒”が、ずっと頭から離れなかった
1時間目が始まっても、ずっとぼんやりしていた
ノートに書いた字が、微かに震えている
鈴木 夢(すずき ゆめ)
隣の席から、夢が囁いてきた
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
風林 燐音(かざばやし りんね)
風林 燐音(かざばやし りんね)
鈴木 夢(すずき ゆめ)
夢は、「私が否定する気になれない」事に気づいてるんだろうな
放課後、教室の前を通った
「いるかも」と思った自分を、すぐに否定する
__でも、見てしまう
風林 燐音(かざばやし りんね)
扉の向こう
_町田くんが座っていた
風林 燐音(かざばやし りんね)
私は扉を開けずに、踵を返した
入る理由も、話す理由もない
今はまだ、そういうタイミングじゃない
風林 燐音(かざばやし りんね)
零れた自分の声にぎょっとした
そう思いたいなんて、ちょっとだけ「期待」してるみたいじゃん
風林 燐音(かざばやし りんね)
その夜、夢からLINEが届いた
『ねぇ、燐音って今どんな気持ち?』 『嫌いとはちょっと違うよね』
風林 燐音(かざばやし りんね)
私はしばらく考えて返事をした
風林 燐音(かざばやし りんね)
既読がついて、すぐに返事が来た
『うん。燐音のそういう真っ直ぐなところ、好きだよ』 『大丈夫。焦らなくていいから!』
風林 燐音(かざばやし りんね)
私は目を閉じた
目が合った、それだけで
それだけなのに_今日の私は、ちょっと変だった