生物兵器観察日記

1972年3月14日

我々の実験はついに身を結んだ。
小さな可愛らしい少女が、人類最強の生物兵器だとは誰も思わないだろう。
今まで、彼女を作り出すために何人もの幼き命を使ってきた。
だが、これは全て彼女を完成させるためにすぎない。
そうだ。彼女に名前をつけなければならない。
エミリーと名ずけよう。
人々の中に入れても不思議だと思われなお名前だ。

1972年3月16日

エミリーが完成してから2日がたった。
エミリーがついに目を覚ました。
本当に素晴らしい。
だか、彼女には欠点が一つだけあった。
感情がある事だ。
私の言う事を疑問を抱かずに聞いてくれる子がよかったが、まぁいいだろう。
その1つを除けば本当に素晴らしい。
もう少し、様子を見ることにする。

1972年9月5日

今日、ついに想定していた最悪の自体が起きた。
エミリーに手を出したやつが出たのだ。
私が研究に没頭している間に……。
エミリーはこの数ヶ月で身体が急成長し、今では見た目は18歳くらいの子と変わらない。
少し前から、エミリーを狙っているヤツらが居ることは知っていた。
だが、私は見て見ぬふりをした。
それは、彼女に手を出すとどうなるか。そして、彼女の力はどれほどなのかが気になったからだ。

私が部屋に入った時にはもう手遅れだった。
泣きじゃくるエミリーの周りには血溜まりと無数の肉片。
彼女の口元は血だらけで、裸で白衣を着ていた。
誰かが着せたのだろう。
いいぞ、これは成功だ。
エミリーは素手で人間をやれる。
想定していた以上の力だ。
3人の犠牲が出た。
良い研究員だと思う。

1975年9月5日

あの事件から３年が経った。
エミリーはまだあの事件を引き摺っている。
エミリーの身体はあの時のままだ。
成長が止まったのだ。
脳の知識も、我々研究員よりも遥かに多くの知識を身につけた。

今日から、エミリーを連れ、落ち着いた別荘に移ろう。
研究は終わりだ。
あいつらは私を裏切ったのだ。
執事とエミリーを連れ、3人で静かに暮らす。

1975年10月1日

今日から、ウィリアム博士と執事と別荘に移り住むことになった。
私には二階の部屋を貰った。
でも、地下もあるみたい。
地下には言ってはいけないと言われた。
鉄格子で閉ざされていて行けないのに。
そこまで行かれたくない場所なのかしら。

いつか、必ず……

1975年10月2日

今日の夕食は、スープにワイン。
それから、チキン。
美味しいとは感じられなかった。
雷に人の悲鳴。
そんな中じゃ、美味しいと思えるはずがないじゃない。

悲鳴……
地下に行ったら悲鳴の正体がわかるかしら。
行く必要がありそうね。

1975年10月10日

今日、実験するために器具を欲しいと言ったら、怒られたわ。
本当に訳が分からないわ。
そろそろ自分の実験がしたい。

1975年10月10日

エミリーが、実験をしたいと器具が欲しいと言った。
やらせてたまるか。
私が与えた知恵を使い、私を貶めるつもりだ。

やはり、エミリーも裏切ろうとしてるのだろうか。

1985年10月20日

今日、実験中倒れてしまった。
情けない。

老いは……恐ろしいな……

1985年10月21日

執事に無理やり病院に連れていかれた。

なんの病気かもただの医者がわかるわけが無い。

1985年10月22日

診察結果が出た。
原因不明だようだ。
だろうな。
私の病気は老いとウイルス感染だ。
ただの医者なんかがわかるわけが無い。

1985年10月22日

今日、エミリーと執事が来た。
迎えに来たそうだ。
原因不明じゃ、いても邪魔だからな。
早く帰ろう。そして、エミリーを隠して、ウェスカーを呼ぼう。

スペンサーが死んだ…
ここからは私の物語。

ウェスカーから逃れ、BSAAのクリス・レッドフィールドに保護されるように偶然出くわせるよう計算して、生き延びるんだ。

私がこれからの主人公。

私の物語の始まり