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母 明子
それは……
バレた？！
母 明子
仕方ないわね
母 明子
分かった
次からは鍵をかけておくわ
次からは鍵をかけておくわ
森井川 幸乃
は、はーい！
ﾊﾟﾀﾝ
森井川 幸乃
ふぃ……
その頃外では
森井川 結羽音
！！！
森井川 結羽音
お母さん…その鍵何？
母 明子
あぁ、この鍵？
鍵でしか開けられないドアの鍵よ。
鍵でしか開けられないドアの鍵よ。
森井川 結羽音
へぇー
母 明子
あ、そうだ
私、ご飯作らなきゃいけないの。
私、ご飯作らなきゃいけないの。
母 明子
鍵、閉めてきてくれるかしら？
森井川 結羽音
分かった！！
ｶﾞﾁｬﾘ
森井川 幸乃
！あ、お姉ちゃん
森井川 幸乃
どうしたの？
森井川 結羽音
鍵でしか開けられないドアの鍵！
森井川 結羽音
まぁ、ここの鍵だね
森井川 結羽音
いい？これは幸乃が持ってるのよ？！
森井川 幸乃
え、うん
分かった！
分かった！
森井川 結羽音
で、頼まれたもの買ってきたよ
森井川 幸乃
ありがとう～
森井川 幸乃
こんぐらいあれば良いかな！
森井川 幸乃
っとこの鞄はなぁに？
森井川 幸乃
森井川 結羽音
あぁ、それ
森井川 結羽音
幸乃鞄持ってないよね？
森井川 幸乃
うん！
外でないから！
外でないから！
森井川 結羽音
あげるよ
それ
それ
森井川 結羽音
脱出には丁度いいでしょ？
森井川 結羽音
洋服とかぬいぐるみとかも詰めていいよ
森井川 幸乃
やった！！
森井川 結羽音
詰めるのは明日にしなさいね
森井川 結羽音
お母さんに見せても良いけど、お姉ちゃんがいらないから物入れにしなさい！って言ってた！
森井川 結羽音
って言っときなね
森井川 幸乃
はーい！
森井川 結羽音
じゃあ、また
森井川 幸乃
うんっ！！
ﾊﾟﾀﾝ！
結羽音が部屋を出ると目の前に母がいた
森井川 結羽音
きゃっ！
母 明子
余計なこと話してないわよね？
母 明子
鍵は？返しなさい
森井川 結羽音
(あはは…いつかそういうことになると思って)
森井川 結羽音
(家の全部の鍵の偽物の鍵作っといたんだよね！)
森井川 結羽音
はいっこれ！
母 明子
ありがとう。
母 明子
じゃあご飯作ってくるから
母 明子
結羽音は勉強でもしときなさい
母 明子
幸乃には関わらないように！！
森井川 結羽音
ﾋﾞｸｯ
森井川 結羽音
はい……
─────────────────
森井川 幸乃
……もう夜か…
まだかな？お風呂
ｶﾞﾁｬﾘ
あ、ドアが開いた
母 明子
目隠しするわよ
森井川 幸乃
はい…ママ
そして、私の視界は暗くなった
ドアの開く音がする
そう、私は部屋の外に出たことがないと言うのは少し違う
目隠しをして
お風呂に行く
階段よ
ママがそう言った
いつも目隠しをしているから
廊下を見たことがないだけ
毎日お風呂に行っているから
廊下の形は覚えている
いつも曲がらない道があるのは
多分玄関だ
お風呂に行くときはママが手を繋いでいてくれている
でも、嬉しくはない
愛情がないから
母 明子
さ、着いたわよ
ママが目隠しを取ってくれた
私ははい…と答えた
後はもう歯を磨いて
部屋に帰って
ベッドに入って寝るだけ
これで
もういよいよ脱出日だ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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