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ごめんなさいお母さん

第1話 - ごめんなさいお母さん

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2019年05月01日

#せつない

ひよこ

菜月(妹)

お母さん、お父さん

菜月(妹)

ただいまー

お母さん

あら、おかえり

お母さん

早かったのね

お父さん

おかえりー！

ゆき(姉)

ただいまー

お母さん

ゆき(姉)

ただいま！

お母さん

うるさいわね！大きな声を出さないで！

お父さん

うるさいな！黙れよ

ゆき(姉)

(なんでこんなに言われないといけないの？)

お母さん

あんた早く上行きなさい！

ゆきは上へ上がり大きな声で泣いた

菜月(妹)

お母さん

どーしたの？

菜月(妹)

なんでお姉ちゃんには厳しいの？

お母さん

厳しくしなきゃ

お母さん

雪のためなのよ

お母さん

あの子はね小さい時から泣き虫で今でも彼氏はできない

お母さん

なにも出来ないの

菜月(妹)

そっか…

お母さん

菜月は厳ししなくても彼氏もいるし

お母さん

頭はいいし

お母さん

でも…ゆきは

お父さん

もうその辺にしとけ

ゆき(姉)

(そうだったんだ)

ゆき(姉)

(でもあんなの酷すぎるよ)

お母さん

なーんて

お母さん

嘘よ笑

菜月(妹)

え？

お父さん

菜月は可愛いからよ

ゆき(姉)

え！

お母さん

あら、いたの

お母さん

あんたはご飯抜きよ！

ゆき(姉)

なんで？なんで私だけに厳しいの？なんで私だけ虐待を受けないといけないの？

お母さん

そんなの決まってるわよ

お母さん

菜月に虐待したら可愛い顔が台無しだわ

お母さん

あんたはブスだし殴っても変わらないのよ

お母さん

ブスはブスのまま

お父さん

そうだな笑

ゆき(姉)

もちろん私には彼氏も居ないし馬鹿だし可愛くないよ

ゆき(姉)

でもそんな私を産んだのはお母さんじゃない！！

お母さん

あー！うるさい！

お母さん

早く家出ていって欲しいわ

お父さん

そうだ！なんでお前なんかに学校代とか出さなきゃいけないんだ！

菜月(妹)

お姉ちゃん…

ゆき(姉)

なに？菜月も私に文句あるの？

お母さん

菜月にそんな事言わないで！

菜月(妹)

もー！お母さん！お父さん！お姉ちゃんにそんな事して楽しい？嬉しい？

菜月(妹)

それで楽になるの？

お母さん

えぇ、なるわ

菜月(妹)

じゃあ私を虐待したら？

菜月(妹)

もう、耐えられない

菜月(妹)

毎日毎日お姉ちゃんが苦しむ顔なんて！

お母さん

ゆき(姉)

なつき…

ゆき(姉)

ごめんね！さっきあんな事言っちゃって！

菜月(妹)

ううん！お姉ちゃんの悲しむ顔はもう見たくない

菜月(妹)

お母さん！お父さん！これ以上お姉ちゃんを虐待したいなら私を虐待したら？それか私とお姉ちゃんで警察に通報して捕まったら？

ゆき(姉)

そうだよ！警察に通報したら終わりじゃん

菜月(妹)

行こお姉ちゃん警察に

お母さん

ダメ！警察はダメ！

菜月(妹)

じゃあお姉ちゃんに言う事はないの？

お母さん

すみません…でした。

ゆき(姉)

いいよ

ゆき(姉)

やっぱ無理

ゆき(姉)

私今何歳か知ってる？

お母さん

ゆき(姉)

そんな事も知らないの？

ゆき(姉)

私まだ12歳だよ？

お母さん

あ…

ゆき(姉)

そんな事も知らないなんて、それでも母親？

お父さん

おい！お母さんになんて口を聞いてるんだ！

ゆき(姉)

お父さんは黙ってて！

お父さん

おいっ！

ゆき(姉)

お父さんだって本当は私が何歳か知らなかったんでしょ？私の事なんて何も知らないんでしょ？

お父さん

し、知ってるよそのぐらい

ゆき(姉)

じゃあ私の好きな食べ物は？

お父さん

そりゃあカレーだろ？

ゆき(姉)

ほらっ！やっぱり知らないじゃない

ゆき(姉)

まっ！そうだよね！だっていつもご飯食べさせてくれなかったんだもん

ゆき(姉)

ずっと！毎日毎日だから私は汚らしいから彼氏が居ないんだよ？ちゃんと全部に理由があるんだから！

ゆき(姉)

お風呂にも入らせてくれないご飯はない！でも、それでもお母さんとお父さんがとても好きだった

ゆき(姉)

でも…

お母さん

そうよね…

お母さん

私悪いことしたよね

お母さん

実はね

お父さん

おい！言うのかよ

お母さん

しょうがないわ

お母さん

実はね雪は拾って来た子なの

お母さん

その時は雪が降ってたのだから雪っていう名前を付けたのよ

お母さん

その時は育てる自信がなかったの

お母さん

もしかしたら私が死んだら1人にして悲しむかも…とか思ったら自信がなくなって

ゆき(姉)

死ぬ？

お母さん

私ね病気で先生に後5年しか生きられないって

お母さん

私が死んだら女の子は2人

お母さん

でも菜月はまだ3年生よ

お母さん

お父さんも仕事で夜遅いでしょ？だから…

お母さん

だからご飯がない時お風呂に入れない時どうするかをお父さんと見てきたのよ

お母さん

でも、これでもう安心して私は死ねるわ

お母さん

もう病院の先生に言われてから4年半経ってるの

お母さん

後半年

お母さん

早いものね

菜月(妹)

お母さん…そんなの聞いてないよ

お母さん

ごめんね

ゆき(姉)

ごめんなさい！

ゆき(姉)

私…

お母さん

ううん私が悪いの

お母さん

こんなに辛い思いをさせて

ゆき(姉)

お母さん！私頑張るから

ゆき(姉)

お母さんの為に頑張るから！

お母さん

うん、頼んだわよ

半年経った今お母さんは天国に行き3人で仲良く暮らしています

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ひよこ

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