TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

終末の理想郷(ユートピア)

一覧ページ

「終末の理想郷(ユートピア)」のメインビジュアル

終末の理想郷(ユートピア)

2 - 終わりの始まり

♥

16

2020年03月16日

シェアするシェアする
報告する

時は西暦3800年。

科学が進歩し人類が宇宙へ 行けるようになった時代。

だが宇宙へ行けるのは、僅かな 超富裕者や権力者だけ。

まぁ、私のような庶民には 無縁の話だ。

そんな私は今日も同じ 一日を過ごす

...筈だった。

某日 黒星家リビング

無那

あーあ、しんどい〜...

母親

さっきからそればかりじゃない

母親

はい、口より手を動かす‼︎

無那

だってこの問題分かんないだもん‼︎

母親

だったら分かる問題から解けばいいでしょ

無那

それが出来たら苦労しないよー...

ビーッ‼︎ ビーッ‼︎

無那

無那

うわっ⁉︎な、何事っ⁉︎

母親

メールかしら...?

母親

ちょっと無那、テレビ付けて

無那

う、うん

私はテレビに電源を入れるよう 指示を飛ばした。

するとすぐに電源が入り AIの凄さを改めて感じた。

アナウンサー

《...はあ⁉︎ど、どう言うことだ⁉︎》

アナウンサー

《ん゛ん゛っ‼︎》

アナウンサー

《...大変失礼しました。そ、速報です》

アナウンサー

《先程、宇宙空間にて大型隕石の存在を確認したと聚楽(じゅらく)市天文台が発表しました》

アナウンサー

《そしてこの大型隕石は徐々に地球に接近している模様です》

アナウンサー

《この大型隕石の直径は約160kmで、もし地球に衝突した場合...》

アナウンサー

アナウンサー

《地上の生物の75%は滅ぶということです》

無那

...は?

何を言っているの?

ドッキリ?

そんな事を考えていると アナウンサーは青ざめた表情で 言葉を続けた。

アナウンサー

《そ、そして...この大型隕石は約1ヶ月後、地球に衝突すると推測されています》

無那

そ、そんな...

アナウンサー

《聚楽市天文台では早急な対策を考え...》

それ以降、アナウンサーの声は 私の耳には届かなくなった。

私は酷く怯えていた。なぜなら 以前も似たようなニュースを 耳にしたことがあるからだ。

7年前、メキシコに中型隕石が 落下すると天文台が発表した。

当時、人々は誰も聞く耳を 持たなかったが、そのせいで “あの惨劇”が起きてしまった。

落下場所は観光地として知られる チチェン・イッツァ遺跡で、 多くの観光客が焼死したという。

また遺跡は瓦礫の山と化し、 周囲の木々や家は火に包まれ 一面が焼け野原となった。

その過去の事例を踏まえると 今回のニュースは本当らしい。

母親

大丈夫よ、ただの予測でしょ?

そう言ってお母さんは ヘラヘラと笑って見せた。

無那

で、でも前の隕石落下のニュースは本当だったし...

母親

気にしすぎよ

母親

それより買い物行ってくるけど、今夜何食べる?

無那

え、うーん...ハヤシライスかな...

母親

分かった。じゃあ材料買いに行ってくるから宿題終わらせときなさいよ

そう言ってお母さんは服を着替え メイクをして家を出た。

だがその後、お母さんが家に 帰って来ることは二度となかった。

終末の理想郷(ユートピア)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

16

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚