コメント
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友達っていう関係にチクチクするほど大切な人が「1週間後居なくなる」っていうの聞いて、内心わけわかんないはずなのに無理やりずかずか入り込まない桃さんがすごいな.... 背景がずっと一緒なのが「いつもの風景のはずなのに」って感じがして好き...!!!「親友って勘違いしてたくないよ」っていう文から考えるに"気軽な友達"の関係が嫌なのでしょうか...そうだったら虚しいな...
孤独余命宣告
ATTENTION ご本人様とは関係ありません nmmn MAIN 狼、犬 ▼ネタバレ防止の為ふんわり▼ 死ネタ 病み グロ 学パロ 年齢操作 以上の要素を含みます
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何時もの待ち合わせ場所 午前八時の電子時計が指す平日
海辺にあるこの街。 優しい風がふわりと頬を撫でると、爽やかな潮水の香りが自身の一面に広がる。 おまけに少しひんやりしているから暑がりの俺的には最高の場所だ。俗に言う エモい なんて頑丈が脳裏に浮かぶ。まさにこのシチュエーションこそがそうなのだろう
交通量も少ないし、朝だからそこまで人の通りも少ない。だから少しの音でも割と聞こえてくる。波の音で掻き消されない限りね ....この誰かが走っているかのような音の発生源だって凡そ分かる。なんせほぼ毎朝聞いてるから
睡眠欲に呑まれそうな瞼を手で擦りつつ、何時もの方角をぼんやりと見渡す。 例の友人だ。登校を共にしている彼
ベージュと水色にまみれたこの街には少し目立つ。差し色の様な赤色の髪をした彼。 いつも通り前髪は上にあげてて、遠目から見た限り、今日もスクールバッグのチャックが空いている。
彼に聞こえないくらい小さな声でふふっ。と声を漏らして手を振る。 相手もそれに気がついてはにかみながら振り返す。距離が近くなるにつれて、段々彼の呼吸音が聞こえてくるのだ
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顔を下に向けて大きく息を出し入れして整えている。 朝からご苦労。と言わんばかりに俺は彼の背中をぽんぽん、と叩く
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彼が手を合わせてごめん。と謝りながら2人並んで歩き出す。正直彼は毎日遅れてるって言ったところで2、3分 寧ろこっちが時間通りに来すぎなのだ。逆に申し訳なくなる ...俺の方は年に1回くらい睡魔に負けてとんでもない寝坊をしてしまうが、彼は小さな寝坊を沢山。お互い様、と言ったところだ
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無造作だけどしっかりと整えられた髪。 最低限はセットしている様で、多少髪の毛が跳ねてたりー...なんてことはあるが、それすらも様になるビジュアルを彼は持っている。
朝から早く起きて、髪のセット頑張ったところで元がいいやつに勝てるだなんて到底思えない。 内心羨ましいなー。なんて思ったりもするが、そんな言葉は何とか喉の奥の方で閉じ込めた
そんな俺らのする会話はしょうもない事ばっか。 今日あの先生の授業あるじゃん。だるー ちゃんと宿題やった? 今日抜き打ちで小テストあるんだってー。 委員会の仕事めんどくさ。 ただひたすら脳死で話すこの会話が少し楽しみだったりもする。 放課後、俺らは一緒に遊びに行ったりしないし、学校生活でも常にべったりとかじゃない。お互い、それぞれ別のグループにいるけどそこそこ話す位
だけど付き合いは長い。 だからこそ緩く話せるのだ。 そして、この時間が終わって欲しくないと切に願う この登校中だけ、彼を独り占めに出来る気がして。
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珍しく歯切れの悪い彼。 むむむ。と悩んでるその様子を見て思わず微笑む
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にやにやしながら聞いたら軽く肩をぺしっと叩かれながら否定された。 男子高校生なんだから、恋愛相談にきまってるやんこんなん!!他人の恋愛事情にずかずか入り込みたいからそういう話大好きなんだけどな....
違うと言われたのなら仕方が無い。 隣にいる彼は未だに悩んでいる様子で、そんな重い事なのか?と此方としても心配にはなった
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へらりと笑いながらそう答える彼 とんでもなくヤバめな内容な気はするが、困り事があるなら乗ってあげたいと言うのは本音。
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この単語を発した途端に、胸がチクチクと痛んだ。すっごく細い何かで全身を刺されて、ぴりぴりする感覚。 ペラペラと口では出てきたものの、頭の中。脳みそがヒヤリとなって真っ白になる感覚。
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少しからかうと空気が穏やかになった。これで多少なりとも話しやすい空間には出来たはず。
俺の方はと言うと、"自分だけが"りうらの相談に乗ってるという相手からの信頼感。 これを直に感じて嬉しくなる。だって求められてるって感じてさ
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一瞬、頭の整理が思いつかなかった。 "そうなんだー" とか、相槌しようと口は開きかけていたけれど、中々に慣れない 死んじゃう と言うワードに対してなんで?といった疑問が浮かぶ
そして、次に1週間後。この言葉の意味を理解した 1週間後に死ぬ?なんで? 様々な疑問が湧き上がって頭はショート寸前
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言葉を濁しながら話す為、中々具体的な内容は分からない。 はっきり話さず、薄いもやで隠すかのように話す時りうらは大抵口を割らない。今回がそうだ
でも、流石に今回は諦められない。 少なからず俺の大切な人が1週間後にこの世から消えようとしている。 原因が分からずじまい何は嫌。
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妙に引き攣った笑いを見せる君 どこか苦しそうに見えて、若干の壁が俺達の間にある気がして。 なんで話そうとしないの? そんなにもはぐらかしてしまいたい事なの? 所詮俺らは__だから?
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段々、言葉が出てこなくなった。 どんな言葉を当てはめても彼を傷つけてしまいそうで、何故か俺が怖かった。当の本人が一番怖いはずなのに
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今、俺の目の前でこんなにも無邪気に過ごす彼が無くなってしまうだなんて考えられない。 死因の可能性として、病気の可能性はほぼ無いだろう。なんせ元気だし入院もしてない。
"やりたいことリスト"を埋めていくついでに、彼の死因を探ろう。 多分、探られたくないんだろうけど俺はなんせ我儘だから。このくらい許してほしい....なんて。
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段々と登校中の生徒も増えてきて、人通りが多くなる。 空気を読んでさっきの話題とはだれも気が付かない様な話をする。匂わせるのもダメ。上手いこと避けて会話をする
なんせ彼が誰にも言って欲しくないって言ったのだから。信頼されてる証を泣け無しにする事は出来ないのだ。
もうすぐで学校に着いてしまう。 彼とは...友達。だ