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暗闇に差す光

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暗闇に差す光

19 - 【19話】世界の美しさに

♥

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2022年12月25日

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数日前

光の母

光・・・朝倉くんと
お別れするつもりなの?

・・・うん

やっぱり私には、
大きすぎた

私が背負うには重すぎた。

光の母

・・・

なんでかな・・・

結局、こうなっちゃうの

初めから手に入れる
はずじゃなかったのに

手に入れようとしても、
手放そうとしても

私のゴールは
決まってるんだって・・・
知ってたけど
思い知らされた

私、なんであの時・・・

朝倉くんの優しさに
甘えちゃったんだろ・・・

なんで、すぐに
突き放せなかったんだろ

どうせ、
すぐ全部失うのに・・・

私、なんで

──まだ生きてるんだろ・・・

光の母

光・・・!

お母さん、ごめん・・・

もう、、、泣いていいかな

光の母

ごめんね、元気な子に
産んであげられなくて・・・

・・・

光の母

でも、光・・・

光の母

生きてほしい

光の母

生きてて、ほしいの・・・

光の母

それだけ・・・
ただ、それだけ・・・

光の母

あなたが生きてるのは・・・

光の母

私が、
そう望んでいるからよ・・・

朝倉

うわ・・・すげぇ

朝倉

俺、こんな綺麗な空・・・
初めて見た

星が空一面に咲いてる
みたいでしょ

だから星咲駅

朝倉

へえ・・・綺麗だな

うん

初めてお母さんと
ここに来た時

すごくすごく感動して・・・

いつか大切な人と
もう一度来たいって

思ってたんだよね・・・

朝倉

俺がその、大切な人?

そう、だね

朝倉

ふーん

なによー

朝倉

別に

出た、その口癖(笑)

朝倉

笑笑

朝倉

・・・ん?

朝倉

今、なんか光ったよな

光った

朝倉

あ、また

──流れ星・・・

朝倉

一生見れないと思ってた

朝倉

願いごとでもする?

意外とロマンティック
なこと言うんだね(笑)

朝倉

そうか?

朝倉

願ってみれば案外
叶うかも

朝倉

なんかお前といると、
そんな気がしてくる

・・・そうかな

朝倉

うん

・・・星って幾つくらい
あるのかな?

100億とかかな?

朝倉

もっとだろう

私たちもこの星みたいに

最後まで輝いていられたら
いいのにね・・・

朝倉

・・・?

朝倉

そう、だな

・・・

朝倉

たまには悪くないな

朝倉

こうやって、ただ
星を眺めるだけってのも

朝倉

光と一緒なら

・・・

朝倉

また来よう

・・・😊

朝倉

・・・

朝倉

ねえ、一瞬だけ
目瞑ってて

目?

朝倉

いいよって言うまで
そのままで

・・・

朝倉

・・・

・・・

朝倉

・・・いいよ

・・・あ

朝倉

プレゼント

朝倉

そんな大したものじゃ
ないけど

朝倉

どうしても
渡したかったんだ

朝倉

──誕生日おめでとう

・・・!

朝倉

・・・誰かの誕生日を
こんな風に思えたのも
俺は初めてで

朝倉

奇跡みたいなんだ

朝倉

幸せだよ、
いつも隣にいてくれて

朝倉

だから、なんていうか

朝倉

出逢えてよかった。

朝倉

生まれてきてくれて
ありがとう

・・・(๑o̴̶̷᷄﹏o̴̶̷̥᷅๑)

朝倉

フッ、
また「幸せの涙」か

・・・

違う。

この涙は、あの時と同じじゃない

私はもう、幸せの涙は流さない

いつの間にか失っていた

朝倉

俺らがコドモ
じゃなかったら・・・

朝倉

このままで
いられるのにな

出会わなければよかった・・・

全てを諦めてきたはずなのに

今は全てが愛しくてたまらない

手離したくないものばかりが すぐそこにあることに 気付いた瞬間、

私はもう笑えなくなった

ごめんね

最後のわがままにするから

朝倉

・・・?

約束して

私は、朝倉くんの優しさと
温かさが好きです

どうかその温かさを
失わないで

ずっとずっと、優しくて
温かい人でいて

たとえ私が
──いなくなっても。

朝倉

・・・光・・・?

世界の美しさを知ってしまった。

無数にある星の光の ひとつひとつが こんなにも眩しいことを。

だからこそ今、 覚悟ができました。

──別れようか

朝倉

・・・!

別れよう、私たち

朝倉

──

ごめんね

もう、さよならなんだ。

朝倉

・・・まって

大好きだったよ

朝倉奏多くん

──さよなら

どうかもう、愛を忘れさせて。

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