テラーノベル
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朝方、サジーは音楽室にいた
サジー
サジー
なんとなくピアノの前に立ってみる
サジー
ええと
「明日の歌」の歌詞は……
サジー
サジー
サジー
サジー
サジー
静かな音楽室に
自分の声が反響し 嫌でも意識してしまう
サジー
エンジェル・メロディって どう歌ってたっけ
私の声は
ステージの彼女とはまるで違う
リリーナはどう歌うんだろう?
あーあ、伴奏があれば もっと気持ちが乗ったかも……
サジー
歌っているのに あっちこっちに思考が巡り
上手く歌えない理由を探してる
そんな気持ちで歌う歌が 上手くなるはずもなく……
エンジェル・メロディの歌声は もっと通っていて
キラキラしていて 聞いていてワクワクしたのに……
なんか
つまらないかも
サジー
サジー
サジー
サジー
自分の中にふと生まれた気持ちに とてつもない罪悪感が押し寄せる
サジー
サジー
サジー
サジー
ゼーデラ
背後から声が聞こえ思わず振り返る
ゼーデラ入口の戸を少し開け 顔を出していた
サジー
サジー
ゼーデラ
サジー
サジーが戸惑っていると ゼーデラが横に立つ
ゼーデラ
サジー
絶対顔引きつってるだろうな
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
黙り込んだ様子を見てゼーデラは何かを察したのだろう
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
ゼーデラの指示に戸惑いつつも サジーは先ほどの体制に戻す
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
ゼーデラの言う通りに立ってみる 背中が楽にスッと伸びるのを感じる
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
明らかに先程とは違う 自分の声に思わず驚いてしまう
ゼーデラ
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
サジーが悩んでいると
ゼーデラはせっせと ピアノの蓋を開け椅子に座る
ゼーデラ
ゼーデラ
そう言うとゼーデラは 鍵盤に触れる
そして
サジー
音楽室に響く美しい旋律
ゼーデラの長く白い指が 軽やかに鍵盤の上を踊る
サジー
ゼーデラ
サジー
ゼーデラ
サジー
サジーは胸の高鳴りを感じた
自分の声に美しい和音が重なる
先日とは違い大きく音を外すこともなく
ピアノの音とひとつになっているのが 自分でもわかった
サジー
サジー
気づけば曲が終わり
達成感と少しの寂しさを感じていると
ゼーデラ
ゼーデラがこちらを見ながら大きく頷く
ゼーデラ
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラは少し照れくさそうに ピアノに視線を落とす
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
歌い方を知らない
ゼーデラのその言葉が胸にストンと落ちた
今まではエンジェル・メロディを 見よう見まねで歌っていたから
サジー
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
サジー
ゼーデラ
マリーニ
お昼休み
カフェテリアでマリーニが 興味深そうに尋ねる
サジー
マリーニ
サジー
サジー
マリーニ
信じられない、と マリーニは目を見開いている
マリーニ
マリーニ
マリーニ
マリーニ
マリーニ
サジー
マリーニ
マリーニ
サジー
サジー
サジー
マリーニ
マリーニ
サジー
サジー
マリーニ
マリーニ
ダエル
ダエル
ダエル
ダエル
実力発表会当日
ゼーデラ
ゼーデラ
朝ゼーデラが登校すると
机の上にはボロボロに切り裂かれた 衣装があった
ダエル
ダエル
ズニズニ
メトーテ
登校してきたサジーとマリーニも思わず 破れた衣装を見る
おそらく今日のパフォーマンスで着る 予定だったであろう「それ」は
衣装であったことすらわからないほど バラバラになっていて ただの布切れになっていた
サジー
サジー
マリーニ
マリーニは冷ややかな視線をダエルに 送るがダエルは気付かないふりをしている
ダエル
ダエル
ズニズニ
ゼーデラ
ゼーデラ
ダエル
いつもはどれだけ言っても一切口答えをしないゼーデラが言葉を返し ダエルは一瞬動揺を見せる
ダエル
ズニズニ
ゼーデラ
ゼーデラ
ダエル
ダエル
ズニズニ
ズニズニ
ズニズニ
ズニズニがボロボロになった布切れを掴んでゴミ箱に放り込んだ
その様子をしていたメトーテが小さく声を上げる
メトーテ
ズニズニ
メトーテ
ズニズニ
ズニズニ
ズニズニ
ズニズニ
ダエル
ダエル
ダエル
メトーテ
ゼーデラは黙ってゴミ箱の中の布切れを見ていたが
やがて大きなため息をつく
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラは教室から出ていく
サジー
リリーナ
追いかけようとしたサジーを リリーナが立ちはだかる
サジー
リリーナ
リリーナ
リリーナ
サジー
マリーニ
マリーニ
マリーニ
リリーナ
リリーナは2人を睨むと 席へと戻って行った
サジー
サジーが廊下に出た頃には
すでにゼーデラの姿は見えなくなっていた
サジー
サジー
マリーニ
サジー
ダエル
ダエル
ダエル
ダエル
そう吐き捨てるダエルを見て サジーは声を上げる
サジー
サジー
サジー
ダエル
ダエル
ダエル
サジー
サジー
サジー
サジー
ダエル
サジー
サジー
ダエル
自分でも驚くほどに冷たい声が出る
今自分はどんな顔をしているだろうか
何かを察したのか マリーニが肩にそっと手を置く
マリーニ
マリーニ
サジー
メトーテ
ダエル
ダエル
ズニズニ
ズニズニ
ダエル
実力発表会 会場
課題曲はミュージカル「100年英雄」より 「英雄の行進」
高い歌唱力とダンスの技術を必要とし
何度も曲調が変化する難易度の高い曲
そのせいか音が出ずつまずいたり
ダンスの振りが飛んでしまう発表者が続出しているようだ
マリーニ
彼らの緊張が周りにも伝わっているせいか
会場の雰囲気はピリピリしていた
サジー
サジー
マリーニ
サジー
マリーニ
マリーニ
マリーニ
チャーミィ
チャーミィ
ダエル
ダエル
チャーミィ
チャーミィ
ダエル
司会
司会
司会
スポットライトがステージを照らす
サジー
サジー
マリーニ
ダエル
ズニズニ
舞台袖から現れたのは
学園のマスコット、ホープくんの着ぐるみ
ステージの中央で立ち止まり
そのまま歌い出すわけでもなく微動だにしない
サジー
会場のあちこちで笑いが起こる
なにあれ?ホープくんだ
くすくす……あれで歌うつもり?
ズニズニ
ズニズニ
リリーナ
マリーニ
心が折れちゃったんじゃ…
衣装もない
周りには自分の失敗を望む人ばかり
サジー
サジー
ダエル
ダエル
ゼーデラと思われる彼は
会場の様子をしばらく見ていたが
おもむろに
後ろ手に隠していた
シンバルを構え
ダエル
マリーニ
サジー
突然の大きな音に
会場にいた誰もが驚き 目を瞑りステージから目を背ける
サジー
サジー
はねる心臓を落ち着かせ
ステージに視線を戻す
サジー
サジー
ステージ上には先ほど同様に ホープくんの着ぐるみ……
ではなく
ホープくんは地面に横たわっており
その前には
紺色のレザーの服をきた シルバーブロンドの少年
メトーテ
ズニズニ
サジー
サジー
少年は前髪をかきあげピンでとめる
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
つづく!
キャラクター紹介
コメント
19件
ウワアアアアアアア好きです!!!!!!!!(突然の告白) ゼーデラさんバリバリ格好良くてℒℴѵℯ...🤍です……🤦♀🤦♀🤦♀🤦♀🤦♀🤦♀ 次回楽しみにしてます!!😭😭😭
いっつも思ってましたけど絵うますぎるんですよ!!キャラデザめっちゃ刺さる―()―→グサッ!!!
こんなんペンライト振るしかないじゃーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!(o🪄'▽')o🪄(o🪄'▽')o🪄 ゼィ様ーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!♬ ٩( -᷄ω-᷅ )۶(ง-᷄ω-᷅ )ว ( -᷄ω-᷅ و(و ♬