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赤
赤
赤
赤
そう言って自分が涙を流していた。
目の前には━━━━。
午前5時
朝、
起きた時には俺の隣には誰もいない。
当たり前だがなんだか悲しい現実。
隣に誰かがいた事なんてないのに
なんだか、物足りない。
自分が包まれていた布団は
昨日から一気に気温が下がって
もう冷たくなっていた。
昔からの週間で
窓を開け、伸びをすると
嗚呼、今生きてる
そう思う。
赤
そう呟いても
挨拶を返す人はここにはいない。
インスタントコーヒーを飲む。
そう言いたいところだが
コーヒーは実は苦手だから
カフェオレとトーストを持って
椅子に座る。
リモコンを手に取りテレビをつける。
ニュースキャスターは
全国各地の秋の名所を紹介している。
赤
一駅越こえたところにある自然公園。
今日は休日。
予定もないし、行ってみることにした。
ザクザク
足で踏んだ落ち葉が鳴る。
朝早い秋の名所は
年配の人が散歩したり、
ジョギングをする人が数名だけ。
俺みたいな10代や20代の人は
1人も見えない。
赤
思わず口から零れた。
おじいさん
赤
赤
おじいさん
おじいさん
おじいさん
おじいさん
そういえば。
スマホ家に置いてきてしまった。
充電したままだ。
赤
おじいさん
おじいさん
おじいさん
おじいさん
赤
おじいさん
赤
言われた道を歩く。
ただひたすらに、無言で。
階段を登っている途中で
目的の大きな木の一部が見えだした。
運動不足な俺には
少し急で、長い階段だった。
階段の一番上に来た。
赤
思っていたよりも大きな木だった。
おじいさんが言っていた通りだった。
風が強く吹いたその時。
俺は紅葉し色ずく葉の中に
桜を見た。
赤
赤
桃色の髪が風になびいていた。
それは今にも散ってしまいそうで、
俺には少し寂しくて、怖く感じた。
俺の感情を揺さぶった本人は
顔に本を被せて
木の上で寝ていた。
背格好からして若い。
自分と同じくらいの歳くらいの青年だ。
赤
大きな木とはいえ、
寝返りをうてば落ちてしまう。
結構な高さだから
落ちれば大怪我になるだろう。
赤
木の周りを見ると
簡易的な梯子がかかっていた。
揺れる縄梯子を落ちないよう
ゆっくりと登る。
赤
赤
赤
桃
起きた。
赤
桃
赤
目を開けたら知らない人がいたんだ。
それは驚くだろう。
けれど
そこまで大きな声を出されるとは。
驚いて梯子から手を離してしまった。
桃
人に言う前に自分が気をつけなければ。
そう学んだ。
桃
赤
桃
赤
ゆっくりと手を伸ばし移動する。
俺が完全に梯子に捕まるまで
桃色の髪の青年は
俺の手を話さなかった。
赤
桃
桃
桃
赤
赤
青年は大人びた顔立ちで
20代くらいだと思う。
桃
桃
そう言って頭を撫でてきた。
赤
赤
桃
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
桃
桃
赤
桃
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
桃
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
俺の願い。
この寂しさを誰でもいいから
埋めて欲しい。
誰でもよかった。
このときは。
赤
桃