黒榮
へえ~、ここがデパートか~。
一条
家具類は・・・4階か。
黒榮
ちょうど前にエレベーターありますし、エレベーターで行きましょう。
チン♪(エレベーターの到着音)
一条
・・・これ全員乗れるか?
重量オーバーの警報音
黒榮
ダメみたいですね。私たちが一番後ろでしたし、私たちが降りましょう。
一条
そうだな。
その後・・・。
黒榮
おぉ~!
一条
結構いい感じの家具が揃ってるな。
強盗犯
どけ!邪魔だ!
黒榮
!?
一条
!?
店員
そ、その人は強盗犯です!誰か捕まえてください!
黒榮
ご、強盗犯!?
強盗犯が黒榮たちに向かって走ってくる。
強盗犯
おら!この女を殺されたくなかったら、店の有り金全部出しやがれ!
強盗犯が黒榮の喉元にナイフを突きつける。
黒榮
え?私!?
一条
梓!?
黒榮
ちょ・・・離してっ!
強盗犯
うるせぇ!大人しくしてないとブチ殺すぞ!
黒榮
・・・それはこっちが言いたいんだけどな~強盗犯さん。(小声)
強盗犯
あぁ!?
黒榮
ナイフだけ喉元に突きつけておけば人質が何もしないとは限らないんですよ?
黒榮が強盗犯の股間を思いっきり蹴る。
強盗犯
ぐあぁぁぁぁ!
強盗犯の力が緩む。
黒榮
・・・っと。
強盗犯
ヒ・・・ヒィッ(汗)
黒榮
今すぐ盗んだ物を返して、自首してください。
強盗犯からナイフを奪い取り、胸に突きつける。
黒榮
逃げたら絶対殺す。(圧)
強盗犯
わ・・・わかり・・・ました・・・。(泣)
強盗犯が盗んだ物を置いて逃げる。
黒榮
あ、これどうぞ。
店員
あ・・・ありがとうございます!なんとお礼を言ったらいいか・・・。(泣)
黒榮
別にお礼なんていいですよ。
黒榮
股間を蹴った後にちょっと脅しただけですから。
一条
・・・・・・。
一条
(さっきの動き・・・明らかに素人が出来る技じゃない。)
一条
(一体、梓は・・・何者なんだ?)
黒榮
どうかしました?一条さん。
一条
え?あ・・・あぁ何でもない。
一条
怪我はないか?
黒榮
大丈夫ですよ。ちょっと怖かったですけど・・・。
一条
強いんだな、梓は。
黒榮
え?あ・・・いや、あの子供の頃に護身術とかが得意なおじさんが近所にいて、一時期教わってたんです。(嘘)
黒榮
(しまった~・・・つい自分に危険が迫ると殺し屋モードになっちゃうんだよな~。)
黒榮
(今は咄嗟に誤魔化しちゃったけどバレてないかな・・・?)
一条
そうか。そんな人がいるんなら俺も会ってみたかったな。
店員
あ、あの・・・。
黒榮
?
一条
?
店員
助けてくださったお礼に全品無料に致します。本当にありがとうございます!
一条
・・・まさか厄介事が幸運に変わるなんてな。
黒榮
ま、巡り巡って私たちの為になったから良いじゃないですか。
そしてその後、店員の取り計らいにより全品無料となった黒榮たちはベッドなどのベッドのみならず、その他諸々の家具も買ったのだった。