コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
夏の終わりの風が、静かなグラウンドを吹き抜ける。
バレー部の練習が終わり、 片付けを終えた私は、倉庫の鍵を閉めながら空を見上げた。
薄明かりの空には、ぽつぽつと星が瞬き始めている。
その中に、一際明るく輝く星があった。
若利
背後から声をかけられ、驚いて振り向く。
そこに立っていたのは、部のエースであり、私の幼なじみでもある若利だった。
伊鳳
若利
彼はそう言いながら、空を見上げた。
若利
伊鳳
少しの沈黙が流れる。いつもなら気まずくなりそうな間なのに、若利と一緒だと不思議と落ち着いた。